国債の“特別資格”三菱東京UFJが返上へ
三菱東京UFJ銀行が、国債の入札に有利に参加できる特別な資格を国に返上することを検討していることがわかった。
「国債市場特別参加者」の資格を得ると、財務省との意見交換会に参加できて、国債発行の方針を聞いたり、要望を伝えたりすることができる。一方で、全ての国債について、発行予定額の4%以上の応札を義務付けられる。
日銀のマイナス金利政策の影響で国債の利回りが低下する中、三菱東京UFJ銀行では、利回りがマイナスの国債を持ち続けることは、「預金者や株主に説明ができない」ことから、大手銀行として初めて資格の返上を検討している。
国債市場特別参加者の制度は国の借金である国債を安定的にさばくための仕組みで、現在、22社がメンバーとなっている。その一社である三菱東京UFJがはずれることになれば、今後の制度のあり方について議論される可能性がある。