韓国病院火災 スプリンクラー設置なし
26日朝、韓国南部の密陽にある病院で火事があり、これまでに高齢者や体が不自由な入院患者など37人が死亡、約130人が重軽傷を負っている。現地から尼崎拓朗記者が伝える。
現場の病院には、避難に使われた脱出シュートが今も生々しく残されている。出火元とされる1階の救急室のあたり一帯には焦げくさい臭いが漂っていて、中の壁などが真っ黒に焼け焦げているのが分かる。割れたガラスなどが散乱しているのも確認できるが、なぜここから出火したのかは分かっていない。
消防によると、病院の看護師から通報があったのは午前7時半ごろ。火は約3時間後に消し止められたが、これまでに37人の死亡が確認され、131人が重軽傷を負っている。死者は火元の1階と、重症患者が多く入院していた2階に集中していた。
現場では科学捜査チームなどが慌ただしく出入りしていて、原因の究明が始まっている。
地元の人に話を聞くと、この病院は高齢者の利用が多いことで知られていて、実際、高齢者や体が不自由な入院患者が多く犠牲になったとみられている。また、病棟にはスプリンクラーが設置されておらず、被害の拡大を招いた。