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女2人に事実上の死刑求刑 金正男氏殺害

2018年6月29日 6:24

北朝鮮の金正恩委員長の兄・金正男氏がマレーシアの空港で殺害された事件の裁判で、殺人罪で起訴されている女2人について、検察側は「殺人罪は立証された」と主張し、事実上の死刑を求刑した。

ベトナム国籍のドアン・ティ・フォン被告とインドネシア国籍のシティ・アイシャ被告は去年2月、金正男氏の顔に猛毒の神経剤VXを塗りつけ、殺害した罪に問われている。

28日の裁判で、検察側は意見陳述を行い、「2人は訓練を受け、VXの知識を持っていた。殺害は計画的だった」などと、フォン被告とアイシャ被告に殺意があり、殺人罪は立証されたと主張した。マレーシアでは殺人罪で有罪となれば死刑となるため、事実上の死刑求刑となる。

一方の弁護側は「いたずらビデオの出演だと信じ込まされていた」などと改めて無罪を主張した。

次回の裁判は8月16日に開かれ、検察側の立証は不十分として2人を無罪にするか、さらに裁判を継続するか、いずれかの判断が示されることになる。