トランプ氏の勝利宣言を中国はどのように受け止めたのでしょうか。北京から中継です。

ある中国共産党関係者は、「中国政府はトランプ氏の勝利を予想していた。これから米中の経済戦争になることは避けられないだろう」と指摘しました。

中国にとって頭が痛いのは、トランプ氏が関税の大幅な引き上げを主張していることです。経済の低迷が続く中国にとっては、さらなるダメージとなりかねず、中国共産党関係者は、「日本や韓国、ヨーロッパとの関係を改善していくことになるだろう」との認識を示しました。

また、台湾問題への影響ですが、トランプ氏は選挙戦中に「台湾は防衛費を払うべきだ」などと発言したと伝えられていて、「台湾を防衛する」と明言していたバイデン大統領とは明確に姿勢が異なります。

ある日中関係筋は、「トランプ大統領になれば、台湾の強力な後ろ盾となっていたアメリカの立場に変化が起きかねず、中国にとっては望ましい展開になる」との考えを示しました。

台湾問題に限らず、習近平政権としては、自国第一主義のトランプ氏によってアメリカの国際的な指導力が低下すれば、逆に中国の影響力が増すことになるとの思惑もありそうです。