ビラ風船 VS ゴミ風船 韓国から再び金総書記“批判ビラ”飛ばす 北朝鮮は100倍返しか
韓国の脱北者団体は6日、金正恩総書記を批判する“ビラ”を再び北朝鮮に向けて飛ばしました。これまで、北朝鮮からはいわゆる“ゴミ風船”が大量に韓国に飛ばされていて、今回も北朝鮮の反発は必至とみられます。
「北朝鮮人民よ、立ち上がれ!」
暗闇に飛びあがる、“風船”──。
6日未明、韓国・ソウル近郊から、ふたたび飛ばされました。飛ばしたのは、北朝鮮から脱出した、脱北者の団体です。
“風船”につけられていたのは、北朝鮮の金正恩総書記と妹・与正氏の肖像と、金総書記を批判する言葉。そして、北朝鮮が飛ばしてきた“ゴミ風船”への“仕返し”のようなメッセージです。
「人民の敵、金正恩は、全大韓民国国民に汚物やゴミを送ったが、脱北者たちは北朝鮮の同胞に真実と愛を送ります」
金与正(キムヨジョン)氏
「韓国の連中は、ゴミを『誠意の贈り物』として大事にして、引き続き拾い集めるべきだ」
5月10日に韓国側から飛ばされた“ビラ風船”に対抗するかたちで、5月末に北朝鮮側から飛ばされた“ゴミ風船”。
北朝鮮側は、“3500個を飛ばした”として、“ゴミ風船”を中断。
北朝鮮側
「どれほど気持ち悪く、多くの力が消費されるかを十分に体験させた」
ただ、“ビラが再び飛ばされれば、100倍のゴミを飛来させる”と警告もしていました。
そうしたなか、韓国側の“風船”が6日にふたたび飛ばされました。
脱北者の団体は、“風船”を飛ばし続ける方針で、今回は、金総書記を批判するビラ20万枚のほか、2000枚の1ドル札や、5000個のUSBメモリーも…。その中には、日本でも話題になった韓国ドラマ「冬のソナタ」や、K-POPが入っているということです。
終わりの見えない、“風船”の飛ばしあい──。
6日、韓国の尹(ユン)大統領は、北朝鮮の“ゴミ風船”を念頭に批判しました。
韓国 尹大統領(韓国・ソウル、6日)
「(北朝鮮は)最近、普通の国なら恥ずかしくなってしまうような、卑劣な挑発を行いました。韓国政府が、北朝鮮の脅威を見過ごすことは決してありません」
北朝鮮の反発は必至とみられています。