NATO（＝北大西洋条約機構）は24日、緊急首脳会議を開き、ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナへの軍事支援を強化することで合意しました。

NATOの緊急首脳会議は24日、ベルギーの首都・ブリュッセルにある本部で開かれ、アメリカのバイデン大統領ら欧米30か国の首脳が出席しました。

会議にはウクライナのゼレンスキー大統領もオンライン形式で出席し、「ウクライナ軍は、不平等な状況で1か月間抵抗してきた」「ロシア軍を撃退するため、戦闘機や戦車などが必要だ」などと述べ、さらなる軍事支援を求めました。

会議後に発表された共同声明では、「ロシアのウクライナ侵攻を可能な限り強い言葉で非難する」とした上で、ウクライナに対し、追加の軍事支援を行うことが明記されました。サイバーセキュリティーでの支援や、生物・化学兵器や核兵器から身を守る装備品も提供するとしています。

また、防衛体制を強化するため、新たにヨーロッパ東部のブルガリア、ハンガリー、ルーマニア、スロバキアの4か国に、NATOの多国籍戦闘部隊を配置することでも合意しました。

一方、中国に対しては、ロシアを軍事的に支援したり制裁回避に協力したりしないよう求めました。

NATOのストルテンベルグ事務総長は会見で、「ウクライナを支えるためできることは全てする」と強調しました。