味覚を共有?未来の脳を予測?生活を豊かにする最新の技術を体験!
通信事業の大手NTTドコモが開催したイベント「ドコモ オープンハウス2024」。このイベントで発表されたのは、人の感覚を共有できる技術や、AIなどを使って健康状態を予測する画期的な技術でした。驚きの最新技術を伊藤大海アナウンサーが取材してきました!
◇◇◇
訪れたのは、NTTドコモ本社。用意されていたのは、こちらのスプーン。実はこのスプーンを使うと、離れたところにいる人と味覚を共有できるんだそうです。その仕組みとは?
1.共有する相手の味覚を数値化。今回は、子どもが感じるトマトスープの味を再現します。※子どもの味覚データは、事前に保存されています。
2.味覚に関するアンケートに回答。25項目の質問に答え、自分の味覚を数値化していきます。
伊藤大海アナウンサー
「ビール好きですね。激辛はそんなに好きじゃないです」
すべてに答えると、味の要素となる苦味、甘味、酸味、塩味、うま味といった、5つの味が数値化されていきます。伊藤アナの場合は、甘味の感度が一番高く、少量の甘さの違いもわかるということです。このデータを基に、要素となる5つの味を調合して子どもが感じるトマトスープの味を再現します。
伊藤大海アナウンサー
「お、出てきましたよ」
子供が飲むトマトスープを再現した透明な液体、どんな味なのか?恐る恐るすすってみると…。
伊藤大海アナウンサー
「トマトスープですね。ちょっと酸味が強いトマトスープの味」
子どもは、大人よりも酸味や塩味を感じやすいそうです。続いて、伊藤アナの味覚に合うトマトスープをつくると…。
伊藤大海アナウンサー
「先程と全く違いますね。酸味が先程よりも感じられず、うま味の方がより強いのかなという印象」
味覚は人によって違うため、同じトマトスープを食べても、どう感じるかは、それぞれ違うんだそうです。こちらの技術を開発した理由とは?
NTTドコモ 6Gネットワークイノベーション部・石川博規さん
「円滑なコミュニケーションを取るために、一番いいのは自分の動作であったり、感覚を相手と共有することが一番重要」
今後は、テレビや雑誌で紹介された料理をはじめ、アニメや映画に登場する料理も体験できるような技術を目指しているといいます。
◇
続いては、もしも認知症が予見できたら…。
そんな未来に起こる体の変化を、予測する技術が開発されていました。宙に浮かぶこちらの画像は、脳の3D画像です。実は、現在の脳のMRI画像をもとに、未来の脳の変化を予測して映し出しています。開発中だというこの技術、これまで500人の脳の画像と年齢をAIに学習させて、未来の脳の変化を予測できるようにしているそうです。
NTTドコモ クロステック開発部 山田祐樹さん
「社会課題となっている認知症患者の増加に着目して、今回取り組みを行いました」
厚生労働省によると2025年、認知症の数が高齢者(65歳以上)の約5人に1人に達する見込みとなっています。
アルツハイマー型の認知症の場合、原因の一つと考えられているのが、アミロイドβなどのたんぱく質が脳にたまり、脳神経の変性を引き起こすことで、記憶に関わる海馬という器官から萎縮していき、記憶や判断力が低下するといわれています。こちらの技術は、海馬の体積が将来どのようになるのかを予測することで、利用者の予防を促していきます。
NTTドコモ クロステック開発部 山田祐樹さん
「喫煙されている方は、少し控えましょうとか、生活習慣の改善につながる技術になる」
伊藤大海アナウンサー
「異常ありなしよりも、将来こうなりますよと言われた方が説得力ありますよね」
今後は飲酒や喫煙の状況や、普段歩く歩数のデータも組み合わせて精度を上げていくそうです。
今までになかった驚きの最新技術、私たちの生活を、より豊かに導いてくれそうですね。