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災害時の調理で注目「パッククッキング」

2024年9月27日 19:19
災害時の調理で注目「パッククッキング」

KNBのテレビとラジオでは9月、災害への備えについてお伝えしています。今回は避難生活での食事についてです。耐熱性のビニール袋を使う「パッククッキング」が、水も節約できる調理法として注目を集めています。役立つ簡単レシピを公開している上市町を取材しました。助田記者のリポートです。

暖かいご飯に、けんちん汁。鶏肉の卵とじ。これらのメニューはすべて「パッククッキング」という方法で調理されています。

「パッククッキング」は、耐熱性のビニール袋に食材を入れて湯せんする調理方法です。

一度に複数のメニューを調理できるため、水を節約することができます。袋からそのまま食べれば、食器を洗う必要がないというメリットもあります。

今年元日に発生した能登半島地震では、富山県内でも断水した地域があり、スーパーマーケットでは一部の食料品が品薄となりました。

災害が起きた時のために、家庭での水や食料の備蓄は最低でも3日分が必要とされています。

限られた環境でもおいしくバランスの良い食事ができるよう、上市町はパッククッキングのレシピ集を公開しています。

上市町食生活改善推進協議会 小峯豊子会長
「災害のときに避難できない人、避難するまでもないときは、家でちゃんとバランスの取れた栄養食がとれるのかということを考えた。カセットコンロで家でパッククッキングできないかなと思ったのがきっかけ」

レシピを考案した食生活改善推進協議会の小峯さんに「鶏肉の卵とじ」の作り方を教えてもらいました。メインとなる食材は焼き鳥の缶詰です。

小峯さん
「もう缶詰の中にダシが入っていますよね、しょうゆ味が卵とじのダシになるんです。袋も耐熱用の袋、だいたい120度まで大丈夫です。入れるだけ! 入れるだけです、缶詰も汁ごと入れます」

タマネギと卵も袋に入れて軽くもみます。空気を抜くようにして袋の上のほうを結べば、あとは沸騰したお湯で30分間、湯せんするだけです。

小峯さん
「お鍋の中に主食主菜副菜、おつゆでもなんでも入ります。揚げ物以外は何でもできます。そして袋の中だから栄養分が逃げません」

30分後、取り出してみると…「はい上出来!」簡単に鶏肉の卵とじが完成しました。

試食した助田記者
「ちゃんと食材に火もしっかり通っていますし、味付けは缶詰だけだったんですけど、他の食材にも味がしみていて、すごくおいしいです」

パッククッキングは時短調理の面でも優れていて、普段から取り入れることで、いざという時の訓練にもなります。

小峯さん
「災害時でも栄養満点の食事をすれば、心も体もふわっとして、苦しいんだけどおいしいもの食べられるわっていう気持ちになってもらうと、みんな心も体も健康でいられるんじゃないかと思いますよ」

上市町はレシピ集を町のホームページで公開していて、活用してほしいとしています。

最終更新日:2024年9月27日 19:19
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