文豪太宰治生誕115年 桜桃忌 朗読やカルタで功績しのぶ 太宰列車も運行開始 五所川原市金木町
生誕115年を迎えた文豪・太宰治の桜桃忌に合わせた朗読会とカルタ大会が五所川原市で開かれました。
6月19日は太宰治が生まれた日でありながら自ら命を絶ち亡がらが見つかった日で、死の直前に発表した作品にちなんで桜桃忌と呼ばれています。太宰生誕115年のきょう五所川原市の斜陽館では市内で活動するお話サークルの会員たちが小説「津軽」を朗読しました。
★「金木のまちを歩きながら もしやお前がその辺に遊んでいないかとお前と同じ年頃の男の子どもをひとりひとり見て歩いたものだ」
また、この春10年ぶりに販売を再開した斜陽館オリジナルの「太宰歌留多」を使ったカルタ大会が開かれ、金木小学校の児童たちが遊びを通して名作を学んでいました。
★金木小学校の児童
「なかなか難しい話もあったんですけど楽しめました」「『人間失格』とかを読んでみたいなと思います」「すごい人が僕たちが生まれたところで生まれたのがうれしいです」
また、太宰治が好きで埼玉県から弘前大学に進学したという荒川莉穂さんが魅力などを講演し、集まったファンが偉大な文豪の功績をしのびました。
津軽鉄道では毎年恒例「太宰列車」の運行が始まりました。車内では津軽半島観光アテンダントの担当者が「帰去来」と「故郷」の朗読を行っています。
★「生家の玄関にはいる時には、私の胸は、さすがにわくわくした」
どちらも帰郷がテーマとなっていて、太宰が生まれ育った奥津軽を実際に巡りながら当時の思いに触れることができます。車内にはアテンダント手作りで物語に登場するスイレンやりんごが飾り付けされていて、乗客たちが作品の世界に浸って楽しんでいました。
★福島から
「なんとも言えない情緒がありますよね 太宰の故郷帰りの作品を読んでるところが、味わいがある車両と風景が広がってるからいいですね」
★津軽半島観光アテンダント 松山千恵子さん
「朗読を聞くことによってみなさんがその場所を訪れたり 自分でも作品を手に取っていただけるそんなきっかけになればと思っています」
朗読付きの太宰列車は9月30日まで1日3便から4便運行され、津軽飯詰駅と嘉瀬駅の間で朗読が行われます。