震災復興財源 民主党案「増税」表現避ける
政府は、東日本大震災の復興基本方針を29日に決定する。この復興にかかる財源をめぐり、民主党内では修正協議が続いていたが、29日夕方に終了し、当初、政府案にあった「10兆円の臨時増税」という表現を避けた内容にすることで決着した。
民主党復興ビジョン検討チーム・直嶋正行座長「税をめぐって、あまり先鋭的な対立が起きないように、党内がきちんとまとまっていけるようにということで、この間、議論させていただいた。政府側ともいくつかのキャッチボールをさせてもらったので、大体、政府の方針にも織りこんでいただけるものと私は受け止めている」
当初の政府案では、復興の当初5年で必要とされる財源について、約10兆円を「増税」で確保するとしていた。しかし、民主党内に「増税」への反対論が相次いだため、「増税」という表現は避け、「税外収入や税制上の措置」で確保するという曖昧な表現で決着した。当初、5年から10年としていた復興債の返済期限も、期間を明示しない形で「今後検討」という表現にとどまった。
民主党の案は、29日夜に行われる政府の復興対策本部に反映されることになっている。