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首相、原発利用継続訴え 事故原因に言及も

2011年9月23日 11:27
首相、原発利用継続訴え 事故原因に言及も

 野田首相は日本時間22日夜、福島第一原子力発電所の事故を受け、アメリカ・ニューヨークの国連本部で開かれた初の「原子力安全に関するハイレベル会合」で演説を行い、原発の安全性を高めて利用を継続する考えを明確にした。

 その一方で、原発事故の原因については「津波への備えに過信があった」と認め、「過ち」から導かれる「教訓」を生かして原発の安全性を高める考えを強調した。

 野田首相夫妻はこの後、国連本部の近くで各国の首脳を招き、東日本大震災の支援に感謝するレセプションを行った。会場では、福島県を含む東北の被災地の地酒が振る舞われたという。国連・潘基文事務総長も姿を見せ、野田首相と話し込む場面も見られた。

 一方、その会場の近くでは現地時間22日、福島県に住む女性らが原発停止を訴えるデモを行った。女性は「子供たちが安心して生活できる状態ではない」と話し、放射能汚染へのいらだちと政府への不信感をあらわにした。