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岸田首相のNATO出席の狙い「露朝の接近」に警鐘

2024年7月11日 1:16

岸田首相は日本時間の11日朝早く、NATO=北大西洋条約機構の首脳会議に出席するため、アメリカ・ワシントンに到着しました。会議出席の狙いとは?

NATOの加盟国は、イギリス、フランス、ドイツなど、ヨーロッパ諸国とアメリカ、カナダの32か国です。岸田首相は、韓国、オーストラリア、ニュージーランドと共に、インド太平洋地域の4つのパートナー国として参加します。会議には、ウクライナのゼレンスキー大統領も出席し、ロシアによる侵攻への対応についても話し合われます。

岸田首相の周辺は、今回のNATO首脳会議出席の狙いについて、「ロシアと北朝鮮の接近は危険であり、その認識をNATOと共有する機会にしたい」と話しています。

具体的には、「北朝鮮からロシアには多くの武器が流れ、ロシアから北朝鮮にはカネや軍事的技術が流れている。その北朝鮮製の弾薬はウクライナで使用されている」と説明しています。「露朝の接近」は、欧州大西洋地域とインド太平洋地域の「共通の危機だ」と位置づけて警鐘を鳴らす狙いです。

ロシアと北朝鮮は、去年9月に金正恩総書記がロシアを訪問し、先月にはプーチン大統領が北朝鮮を訪れ、急速に接近しています。岸田首相は、ロシアによるウクライナ侵攻後、「今日のウクライナはあすの東アジアかもしれない」との認識を示してきました。

この危機感の下、岸田首相はNATOとの会談で、これまで指摘されてきた「ロシアと中国の蜜月」に加え、「ロシアと北朝鮮の接近」も念頭に、日本とNATOの安全保障分野での連携強化を訴えるものとみられます。

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