全身全霊で「最後の戦い」へ 石破茂元幹事長が自民党総裁選への出馬表明 もう一度みんなが笑顔で暮らせるような地方・日本へ 鳥取県
8月24日、故郷の鳥取県八頭町で自民党総裁選への出馬表明を行った石破茂元幹事長。地元での1日を取材しました。
「総裁選への出馬表明を地元でしたい」。そう話していた自民党の石破茂元幹事長がこの日、鳥取空港に降り立ちました。向かったのは生まれ故郷である鳥取県八頭町。
自民党 石破茂 元幹事長
「(夏祭りで)いろんな店も出て楽しかった。子どものころの一番の思い出、もう一度みんなが笑顔で暮らせるようなそういう地方・日本を取り戻したい」
出馬表明の舞台に選んだのは、幼いころの思い出の神社。地域住民に見守られる中、マイクを手に切り出しました。
自民党 石破茂 元幹事長
「わたくし石破茂はこのたびの自由民主党総裁選挙に立候補を致します。38年間の政治生活の集大成としてこれを最後の戦いとして原点に戻り、全身全霊で皆さまにご支持を求めてまいります」
出馬表明ともにこれが“最後の総裁選”になるとし、背水の陣で臨む覚悟を示しました。
石破元幹事長は1986年、29歳で初めて衆議院議員選挙へ立候補し初当選。その後、国会議員としてのキャリアを重ね、2008年に初めて総裁選へ出馬するも落選。その後も3度(2012、2018、2020)挑戦を繰り返しますが、いずれも落選という結果に。そして、5回目の挑戦となる今回の自民党総裁選。防衛大臣や農水大臣、党の要職などを歴任してきた全てを注ぎ、全身全霊で「最後の戦い」へ臨むと決意を語りました。
そして、これまでとは違う覚悟を思わせる言葉がー。
自民党 石破茂 元幹事長
「国会議員の皆さま方のご理解を得る努力を十分にしてこなかったということであります。あとわずかの間、それがどれだけ乗り越えられるか自らにその課題を課して全力を尽くしてまいります」
会場に集まっていた支持者から拍手が起こりました。出馬表明を終え、向かったのは父・石破二朗など親族の墓前。静かに手を合わせ、総裁選への最後の挑戦を報告していました。
自民党 石破茂 元幹事長
「きっと怒っているでしょうね父親は。分に過ぎることをするなっていうね。人に迷惑をかけるなということだけが父親の教えでしたからね」
その後会長を務める自民党県連の若手県議の報告会に出席。さらに赤澤亮正・衆議院議員の後援会へ足を運びます。石破元幹事長を変わらず支援する赤澤氏と固い握手を交わす場面もありました。
そして、出馬会見から繰り返し訴えていたのは政治とカネの問題への対応です。
自民党 石破茂 元幹事長
「カネのための政治じゃない。政治のための金だったらどこから入ってどこから出たかということをきちんとしないといけない。ルールを守る自民党(を作りたい)」
夕方、鳥取県八頭町の夏祭りに石破元幹事長の姿がありました。額に汗しながら、屋台を1軒ずつ回り声をかけていきます。
地元の人
「頑張っていただきたいですね。(当選すれば)鳥取県初の総理大臣ですからね。色々厳しい企業さんもありますので地域が盛り上がるようなことをやっていただけたら助かります」
「すごく期待してます。八頭町を変えていただきたい」
地元の味を楽しむ石破元幹事長、その手にはビールも。
自民党 石破茂 元幹事長
「5日ぶりくらいかもしれませんね、ビール飲むのは」
Q.なぜ飲まなかった?
「ビール飲むような心境にならん。ビール飲むような時間がない」
Q.表明で心の中ではひと段落?
「ひと段落ではないけどね。やっぱり一区切りではあるし」
地元の祭りでこの日初めて、少しリラックスした表情を見せました。
思い出の地で決意表明をした石破元幹事長。これから総裁選に向け、最後の挑戦が始まります。