客に“大麻含む商品”販売か…少なくとも11人が幻覚など訴える 社長の29歳男を逮捕 摘発前の店内を取材
麻薬を客に販売していたとして逮捕された男。男が経営する店の内部を、摘発前、日本テレビのカメラが捉えていました。
◇
東京・渋谷で日本テレビのカメラが捉えた店内の映像。
店員
「こんにちは~」
真っ先に目を引く、青く光るショーケース。並んでいたのは…
記者
「クッキー。使用上の注意を必ず読んでからお使いください…」
すると、店員が声をかけてきました。
店員
「うちのスペシャルクッキーなんで。これヤバいんで。最初はこっちがお薦め。食べたことない人がいきなり1枚食べちゃうと、死ぬー!ってなる」
“ヤバいスペシャルクッキー”を薦めてくる店員。
店員
「THCっていう違法の(成分)あるじゃないですか」
THCとは大麻に含まれる成分のこと。(THC=テトラヒドロカンナビノール)
この店の商品に入っているのは、あくまで“THCと似た成分”だといいます。
店員
「大丈夫です。OKです。心配無用です」
記者
「心配無用?」
店員
「はい!」
店員は“合法”だと話します。しかし…
記者(16日)
「社長の男が捜査員に連行されていきます」
警視庁は16日、社長の長谷川継之介容疑者(29)を逮捕。今年4月、麻薬成分「THC」が含まれる商品を客に販売した疑いがもたれています。
警視庁によると、東京・渋谷で1年ほど前から店を経営し、ほかにも、リキッドやクッキーなどを販売していたとみられる長谷川容疑者。購入した人のうち、少なくとも11人が吐き気や幻覚などを訴え、救急搬送されているといいます。
◇
専門家によると、幻覚や統合失調症を引き起こすおそれがあるというTHC。
薬物鑑定に詳しい 法科学研究センター・雨宮正欣所長
「医薬品と違って厳密な管理をされていない、そういうものを使うこと自体、自ら人体実験に参加するようなことと同じ危険性がある」
警視庁は、合法とうたう商品にも、麻薬が混入している可能性があるため、安易に購入しないよう呼びかけています。