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メールで避難先伝えるシステムを実験 宮城

2012年5月14日 22:38
メールで避難先伝えるシステムを実験 宮城

 東日本大震災の津波は、それまでの想定をはるかに超える規模で、多くの人命が失われた。この教訓をもとに、研究者らが携帯電話などのメールで避難先などを知らせるシステムを開発した。

 システムを開発したのは、東北大学・今村文彦教授ら防災の研究者5人で、沿岸部で作業する工事関係者らが、津波が発生した時に速やかに避難できるよう考案した。システムでは、大規模な地震が発生した場合、あらかじめ登録された携帯電話などのメールアドレスに「地震の規模」や「津波の高さ」に加え、今いる場所から最も近くて安全な「避難場所」も伝えられる。混乱しがちな状況の中で、速やかに避難できることが期待されている。

 14日は、宮城・名取市の海沿いにあるがれき処理場で、このシステムを使った実験が行われた。実験で参加者らは、携帯電話に届いた情報を確認し、近くの高台に速やかに避難していた。今村教授は「(これまでは)コンピューター上の確認だけだったが、(システムが)現場で問題なく動いた」と話した。今村教授らは今後、「避難ルート」の通知ができるよう、さらなる改良を進める方針。

 今村教授らは、今回実験を行ったがれき処理場でのシステムの導入を進めるとともに、今後は、大規模な地震の発生が懸念されている四国・東海地方での導入も検討している。