東日本大震災の津波で大きな被害を受けた「三陸鉄道」北リアス線の全線の運転再開に向け、岩手・田野畑村にある島越駅周辺の復旧工事の起工式が１３日、現地で行われた。

　１３日の起工式には、三陸鉄道の他、岩手県や田野畑村の関係者が集まり、工事の安全を祈願する神事が行われた後、望月社長らがくわ入れをして復旧工事の第一歩を踏み出した。

　田野畑村の島越駅周辺は、去年３月の津波で駅舎や橋りょうが流されるなど、北リアス線の中でも最も大きな被害を受けた。これから行われる復旧工事で、島越駅周辺では、橋りょうに代わって新たに堤を整備して線路をつなげる他、駅舎も避難路に近い山側に設け、防災対策を万全にする。

　三陸鉄道は、今後、島越駅周辺１０．５キロの区間で復旧工事を進め、１４年４月に北リアス線の全線運転再開を目指している。