iPS細胞でウソ 共同執筆の教授を処分

森口尚史氏がiPS細胞(=人工多能性幹細胞)を使って心臓の治療を行ったと発表し、その後、一部をウソだと認めた問題で、東京医科歯科大学は28日、過去の論文で共同執筆者となっていた佐藤千史教授を懲戒処分にすると発表した。
森口氏は今年10月、iPS細胞を使って心臓の治療を6件行ったと発表し、その後、5件についてはウソと認めている。その際、共同研究者とされた東京医科歯科大学・佐藤千史教授が、過去の多くの論文でも共同執筆者となっていたため、問題とされていた。
大学は、28日に発表した調査結果で、佐藤教授にiPS細胞の知識はなく、共同で研究した実態がないのに名前を連ねたことは研究者としてあるまじきことだと指摘し、佐藤教授が予算責任者として森口氏に支払った130万円余りの経費の返還を求めている。
また、大学は、佐藤教授を停職2か月の懲戒処分とすると発表した。