震災4年 原発問題抱える福島復興の道は…
【東日本大震災から4年】福島県ではいまだに11万9000人もの人が避難を余儀なくされている。4年たって震災前の日常を取り戻した人もいれば、いまだに古里を追われたままの人もいる。
今月1日、常磐自動車道が帰還困難区域をまたがる浪江ICから常磐富岡ICの14キロが開通したことで全線開通となった。そして、浜通りを縦断する国道6号も自由に通れるようになった。
この道路を利用して13日から始まるのが、廃棄物を30年近くに近くにわたり保管する中間貯蔵施設の建設予定地への輸送作業だ。仮設の焼却施設で燃やされた焼却灰も、ここに輸送される計画だ。ただ、建設予定地の住民の中には「古里を奪われたくない」と反対の声を上げる人もいる。
一方、浪江町請戸地区でも復旧の槌音(つちおと)が響き始めたとはいえ、この地の未来を描けない人がほとんどだ。ハード面の復旧はこれから確かに必要だが、福島、特に避難区域にこれから必要なことは、住民一人一人の実情に寄り添った未来図を描くことだ。