臓器移植不成立の事例…調査結果を初公表 厚生労働省
臓器移植を実施する施設で、打診があったものの辞退し移植が成立しなかった事例についての調査結果を厚生労働省がはじめて公表しました。
厚労省によりますと、去年、脳死下臓器提供者(ドナー)は131人いましたが、あわせて192の臓器で移植が成立しなかったということです。
移植が成立しなかったのは心臓で6件、肺で25件、肝臓で9件、すい臓で45件、腎臓で8件、小腸で99件で、理由については提供者(ドナー)の臓器になんらかの疾患があるなど医学的なものや、提供者(ドナー)と患者(レシピエント)の体格差のほか、院内体制などがあげられています。
日本臓器移植ネットワークによりますと、心臓や肺、腎臓などの移植を希望する人は、昨年度末時点でおよそ1万6000人いるということですが、厚労省は今回の調査結果を参考に移植の不成立を減らしていけるよう、患者登録施設を増やすなど対応を進めていきたいとしています。