ディズニー“3割拡張”いつ?どう変わる?
16日、東京都庁にミッキーマウスとミニーマウスが現れた。15日に東京ディズニーランドが35周年を迎えたことを受けて、都民に感謝を伝えたいと小池知事を表敬訪問したのだ。
さらに運営会社は15日、ディズニーリゾートの“拡張”を検討していることを明らかにした。一体、何がどう変わるのだろうか―。
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【ディズニーリゾートの面積】
ディズニーリゾートで新たな計画が進められている。どう変わるのか気になるところだが、まずはディズニーリゾートの面積がどのくらいあるのか調べた。
1983年の開園当初、ディズニーランドのみだった。広さは46.2ヘクタールで、東京ドームおよそ10個分だった。アトラクション数は32だったが、現在は42まで増えている。飲食店やグッズなどを売る店も合計68施設だったが、今は100を超えている。
今現在はディズニーシーと合わせて100ヘクタールと、2倍以上広くなった。これが、どう変わるのか―。
具体的な時期や規模などはまだ公式に発表されていないが、関係者によると「3000億円程度かけておよそ3割拡大する方向で検討中」だという。
このおよそ3割というのがどの程度かというと、駐車場部分に立体駐車場を導入する予定で、これが2019年の完成予定なのだという。立体駐車場にすることであいた敷地を使うのではと言われている。
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【歴史と入園者数の推移】
ディズニーランド、ディズニーシーに続く新しいテーマパークができる可能性はあるのかというと、その可能性はないそうだ。ランドとシーどちらが拡張されるかは検討中で、2021年度以降を目指しているという。
歴史をふりかえると、1983年に開園、88年に第2テーマパーク(ディズニーシー)建設構想を発表とJR京葉線の舞浜駅が開業、2001年にディズニーシーが開園した。
入園者数は、開園した年はおよそ1000万人、2001年度はシーができたことでおよそ2200万人に。2013年度におよそ3100万人を記録した。
専門家によると、この入園者の9割はリピーターなのではないかという。リピーターには年に数回行く程度の人もいれば、数十回から100回以上行くハードリピーターもいる。そういった人は8万9000円のランドもシーも行ける年間パスポートを持っている。
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【入園料と拡張理由】
開園した年は今のようなワンデーパスポートは3900円だった。これが今、7400円と倍近くになっている。
この入園料についてレジャー業界に詳しい桜美林大学の山口有次教授に聞いた。レジャー業界の相場は1時間1000円。ディズニーの滞在時間は平均8時間から9時間。そうすると、それほど高いとは言えないという。
そもそもディズニーリゾートにどんなことを感じているのか街の人に聞いてみた。
街の声―
「値段は高い」「最近は平日に行っても常に混んでいる」「並ぶのはしんどいかなと思ったりします」
絶叫系の乗り物が少ないからそもそも行かないという人もいたが、混雑してしまうことが今回の拡張計画の背景にある。
オリエンタルランドは拡張の理由について、年間3000万人以上の来場を維持するため、待ち時間を緩和させる、来園者のアトラクション体験回数を増やすためと説明している。
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東京ディズニーリゾートは圧倒的な人気を誇っているが、国内のテーマパーク事情全体を見渡すと競争は激しくなっている。
ライバルのユニバーサル・スタジオ・ジャパンが好調。去年春には名古屋でレゴランド・ジャパンが開園。そんななかで去年12月、北九州市のスペースワールドが閉園に追い込まれた。
競争が激しいだけに、王者といえども値上げやマンネリ化で客離れが進む可能性もある。今後は、スペースの拡張だけでなく新鮮なイメージをどれだけ打ち出せるのかも課題となるといえるだろう。