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台風なぜ多い?気象予報士・木原さんが解説

2018年8月20日 18:30
台風なぜ多い?気象予報士・木原さんが解説

2つの台風が相次いで日本列島に接近中。例年よりも台風の発生が多くなっているが、なぜここまで多いのかを気象予報士の木原さんに解説してもらう。

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20日午後5時現在、台風19号が九州、奄美に接近し、続いて20号が現在小笠原に接近中。台風のニュースが多いと思っている方が多いと思うが、実際調べてみると、8月の台風の発生数は平年だと5.9個だが今年(20日まで)は8個。接近数は平年3.4個だが今年は5個。上陸数は平年0.9個だが今年は1個と明らかに8月の台風は平年より増えている事がはっきりしている。

なぜこれほど台風の発生が多いのか。そもそも台風はどこで発生するのだろうか?現在、赤道の北側に台風20号を含む大きなかたまりの雲がある。これを「熱帯収束帯」と言う。本来は赤道をはさんで北と南から風が赤道付近に集まってくる。そうすると行き場のないこの風が上空に上昇気流として上がっていく。海水が温かく、水蒸気が多いため、積乱雲がいっぱい発生する。そして、夏は太陽が北半球を強く照らしているのでこの暑い空気のかたまり「熱帯収束帯」も赤道の北にずれている。これがいわゆる「台風の巣」となり、ここから台風の卵がいくつも発生して、日本列島に近づいてきている状況。

そこから発生してきた台風19号が21日、22日と九州南部、奄美地方に接近する見込み。その後、予報円の中心を通るとすれば、九州の西の海上を通って朝鮮半島に上陸する見込み。

台風が来る前からの雨の予想だが、太平洋沿岸には弱い前線があって、台風の影響でここで雨が降り出す。台風の間接的な影響で降る雨が21日朝までに東海地方で180ミリ、四国と近畿で150ミリが予想されている。

その後、台風の中心付近の雨雲やその周辺の活発な雨雲が流れ込んでくる見込みで、21日朝から22日朝にかけて、多い所で奄美地方で300~400ミリ、九州南部、四国で200~300ミリ、九州北部、東海地方で100~200ミリ、近畿地方でも100~150ミリが予想されている。

予想最大瞬間風速は21日まで、奄美で60メートル、九州南部で45メートル、沖縄で35メートル。波の高さは九州南部、奄美で11メートル、沖縄、九州北部、四国で6メートル、小笠原諸島、近畿、東海で5メートルとなっている。

その後、今度は20号が接近してくる見込み。19号よりも東よりのコースを通るとみられ、今週半ばに四国や近畿に接近、上陸の可能性がある。今後、19号と20号の2つの台風の動きに注意が必要だ。

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