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「真摯に対応すべき問題」 吉本興業が新たなコメント発表 方針変わった背景は…

2024年1月24日 21:05
「真摯に対応すべき問題」 吉本興業が新たなコメント発表 方針変わった背景は…

ダウンタウン・松本人志さんの、女性との性的行為に関する記事が掲載された件で、所属事務所は24日朝、会社として「真摯に対応すべき問題」としたコメントを発表しました。去年出したコメントとは異なる内容だったのですが、その背景には何があるのでしょうか?

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24日朝、吉本興業は「週刊誌報道等に対する当社の方針」としてコメントを発表しましたが、その中身は、これまでの主張とは異なるものでした。

吉本興業HPより(24日)
「今般、私的行為とはいえ、当社所属タレントらがかかわったとされる会合に参加された複数の女性が精神的苦痛を被っていたとされる旨の記事に接し、当社としては、真摯に対応すべき問題であると認識しております。」

ことの発端は、先月27日に「週刊文春」に掲載された、松本さんの女性との性的行為に関する記事でした。

記事が掲載された当初は「当該事実は一切なく、本件記事は本件タレントの社会的評価を著しく低下させ、その名誉を毀損するものです。」(先月27日 吉本興業HPより)とコメント。「当該事実は一切ない」、「本件記事は客観的事実に反するもの」と、記事の内容を否定していました。

その後も「週刊文春」は、松本さんに関する様々な証言を掲載しました。

18日、一連の記事などについて、日本テレビが吉本興業に問い合わせたところ、「会社見解はHPに掲載のとおり」と、これまでの姿勢を崩しませんでした。

そして22日、松本さんは“個人”として、記事を掲載した「文藝春秋」と編集長を提訴しました。

松本さんの弁護士コメント
「今後、裁判において、記事に記載されているような性的行為やそれらを強要した事実はなく、およそ『性加害』に該当するような事実はないということを明確に主張し立証してまいりたいと考えております。」

    ◇

松本さんが訴訟を起こした一方、吉本興業は24日、記事に対し「真摯に対応すべき問題」と、態度を一変させました。

さらに吉本興業は、社外の有識者を交えた「ガバナンス委員会」を23日に開催しました。そこで指摘されたのが、吉本興業の初動対応への意見です。

ガバナンス委員会の指摘(吉本興業HPより)
「当初の『当該事実は一切なく』との会社コメントが世間の誤解を招き、何を指しているのか不明確で混乱を招いたように思う。時間がない中での対応とはいえ、今後慎重に対応すべきである。」

さらに――

ガバナンス委員会の指摘(吉本興業HPより)
「所属タレントが提訴した訴訟の経過も注視しつつ、事実確認をしっかり行った上で、何らかの形で会社としての説明責任を果たす必要がある。」

これらの意見をふまえ、吉本興業は今後の方針を発表しました。

吉本興業HPより(24日)
「事実確認を進め、その中でコンプライアンスの指導・教育を行っていくとともに、ガバナンス委員会からのご意見等を踏まえ、個人の尊厳・人権の尊重という基本的な理念について改めて教育の場を設け、ハラスメント等に対する意識を高める研修を実施してまいりたいと考えております。」

    ◇

吉本興業のコメントについて、企業のリスク管理に詳しい専門家は――

桜美林大学 西山守准教授
「前回(のコメント)から、かなりトーンが変わっているなと思います」

社外有識者を交えた「ガバナンス委員会」から意見を聞いたとする今回のコメントには、吉本興業のスタンスに変化がみられると指摘します。

桜美林大学 西山守准教授
「去年の12月27日に吉本興業から出されたリリースが『事実関係は一切ありません』みたいな文面になっていて、これが勇み足だったなと思っています。非常に短くて、説明がされていない。事実関係がどうなのか、というところが一切説明されていない。年末の発表では、やはり不十分であったということを、改めて認識されたんだと思います」

そのうえで、今回のコメントについては――

桜美林大学 西山守准教授
「文章は非常に長いんですけど、事実がどうであったということは言っていない。吉本興業としてはこういう対応をいたします、ということを発表したということ。要するに、松本人志さん個人の責任じゃなくて、吉本興業も責任を果たしますよ、という発表をされたと、そういう理解です」

今後、注目されるのが、松本さん“個人”での訴訟です。そこから読み解ける、今後起こりうる“別の訴訟の可能性”を、企業法務に詳しい弁護士は指摘します。

東雲総合法律事務所 池田大介弁護士
「番組(出演)ができなくなって、それによって、吉本興業に入る収入もなくなる。場合によっては、損害賠償を松本さん個人に吉本興業が(請求)するということも、なくはないと考えます」

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24日に配信された週刊文春電子版では、実名・顔出しで、元タレントとされる女性の新たな証言が掲載されました。日本テレビが吉本興業に対し、この記事の内容についてコメントを求めたところ、「本件に関しましては、コメントを差し控えさせていただきます」と答えています。

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