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これが昆虫の味?意外なおいしさに仰天

2019年8月22日 14:13
これが昆虫の味?意外なおいしさに仰天

世の中で議論を呼んでいる話題についてゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「昆虫が未来食に!?」。地球少年・昆虫食伝道師の篠原祐太氏に聞いた。

国連食糧農業機関は2013年、世界の食糧危機の解決に、栄養価が高くどこでも簡単に育つ昆虫類の活用を推奨する報告書を発表した。2050年には世界の人口が90億人に達し、食料価格の高騰などが発生するため、「昆虫」が未来食として注目されている。

ネット上では「昔はイナゴとか食べてた」「蜂の子の佃煮、ご飯のお供に最高だった」「見た目さえクリアできれば…」といった声が聞かれた。


――フリップをお願いします。

『食は作業ではない、冒険だ。』と書きました。今世界的に昆虫食が注目されているアプローチって主に2つあると思います。1つ目は、昆虫はタンパク質を中心に栄養価が高いので、今後の食糧難に対して有効ではないかという部分、2つ目が、昆虫は少ないエサやスペースで飼育できるので、資源的にもエコなのではないかという点です。

ただ個人的にはいずれも「他に食べるものがないから食べましょう」的な、ネガティブな注目のされ方と感じます。虫って普通にそれ自体に魅力があるのだから、シンプルにその魅力を伝えていきたいなと思っています。そこで今日は僕が作っているものをスタジオに持ってきました。

これは昆虫を使った調味料になります。コオロギを使ったしょうゆです。大豆を一切使わずに、コオロギ麹(こうじ)を作ってできたものです。実際に味見してみてください。


――おしょうゆの香りがしますね。おいしいです!香ばしくて、すごくコクがありますね。しょうゆの醸造所に行ったことがあるんですが、そこで搾りたてをいただいた時の味がします。

ありがとうございます。あとは、タガメを使ったお酒があります。ジンですね。これは岐阜県の醸造所と一緒に共同開発したものです。香りをかいでみてください。


――あっ、フルーティーですね。おいしい日本酒のフルーティーな香りがします。

これはタイワンタガメという種類なんですが、実はオスが持っているフェロモンが洋なしや青リンゴみたいなフルーティーな香りを持っているんです。今回は、香りをもったお酒を造ってみたいということで、実際にジンを造ってみました。タガメのフェロモンがうまく表現できたかなと思っています。


――実際に果物のお酒を造ろうとすると大量の果物が必要で、お金がかかるイメージですが、タガメはどれくらい使っているんですか。

1本に2匹くらいしか使っていません。ナシがタガメの香りに似ているという位、タガメにはポテンシャルがすごくあります。コオロギやタガメにしてもそうですが、シンプルに使うだけでこれくらい面白い味やモノがつくれるんだから、そういうもので長く続いているモノづくりができたらなと思います。


――ネット上の意見にもあった「見た目さえクリアできれば…」という声も、これだとクリアできたということですよね。

そうですね。昆虫の見た目はまったく無い状態です。シンプルに昆虫が持っている風味や、食材としてのポテンシャルを引き出せるかが、昆虫食の業界においても、今後ますます大事になってくると思います。


――昆虫を当たり前のように食べるという世界が、今後の目標ですね。

そうですね。昆虫だから何か特別なことはないと思っていて、他の食材と同様にひとつの生き物として、食材として、まっとうに掘り下げていく中で、いろいろな可能性があると考えるとワクワクしてきます。


■篠原祐太氏プロフィル
多様な虫料理を創作、販売、ケータリングなど、昆虫食の魅力や可能性を伝える活動を行っている。中でも「世界初」というコオロギのダシを使ったコオロギラーメンは大きな反響を呼んだ。小さいころから自然や生き物を心から愛し、好きすぎて昆虫を食べていた篠原さん。数千匹の生き物と共に暮らしている。現在は昆虫食レストランの開業準備中。昆虫食の魅力を世界に発信することを目指している。

【the SOCIAL opinionsより】

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