“立ち姿”で一世を風靡（ふうび）したレッサーパンダの風太くんが、5日に20歳の誕生日を迎えます。あのブームから18年…今もなお、世代を超えて多くの人に愛され続けています。10代最後の日である4日、風太くんが飼育されている千葉市動物公園を取材。16年間、動物園に通い続ける風太くんファンが熱い思いを語りました。

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2005年、レッサーパンダの風太くんは人間のように2本足で器用に立つ姿がかわいらしいと、一躍話題に。誰もが“その瞬間”に注目していました。

「今、立ちました！　かなりまっすぐ立っています」

あのブームから18年。今もなお、動物園のスターとして輝き続ける風太くんは、5日に20歳の誕生日を迎えます。

風太くんは人間でいうと80代後半ともいわれる高齢になりました。もう立ち姿を見ることはできません。ただ、10代最後の日である4日は、おやつのりんごをうれしそうに食べたり、ゆっくりとした足取りで外で歩き回ったりと、元気そうな姿がありました。

子どもが「風太くん、おめでとう～！！」と言葉をかけるなど、誕生日を前に、お祝いに駆けつけた人たちもいました。

来園者
「生まれたときから散歩がてら、家族で来ることが多くて」

18年前、一世を風靡した風太くん。缶コーヒーのCMに起用されたり、主演映画が公開されたりするなど、その勢いは止まりませんでした。

2006年には――

「今、お母さんのチィチィに引っ張られながら、双子の赤ちゃんが姿を出しました」

子どもも次々と生まれ、今では孫・ひ孫・やしゃご、さらにその先まで、5世代にわたる78頭の子孫がいます。（今年4月時点）

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風太くんの記念すべき誕生日を、特別な思いで心待ちにしている人もいます。

4日、レッサーパンダ姿でカメラを回しながら風太くんに熱い視線を送っていたのは、中野志保さんです。16年もの間、年間200日も動物園に通い続ける風太くんの大ファンです。

風太くんファン歴16年　中野志保さん
「野球を見ていてもラグビーを見ていても、（ポジションの）配置とか考えちゃいます、風太一家で」

寝ても覚めても考えることは風太くん。好きが高じて、なんと、風太くんに関する本も出版しました。

中野志保さん
「毎日同じようで日々違って、時々強気だったり、妙に素直だったりして、私の中では頂点にずっと輝き続けている感じ。めっちゃ感極まってきました」
「立つ立たないは関係なくマイペースで過ごして、いい年を重ねていってほしいと思います」

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動物園も誕生日に力を入れています。水曜日は普段であれば休園日ですが、5日は“お祝いの日”ということで臨時オープンするといいます。誕生日のセレモニーのためのテントを設営するなど、スタッフは4日から大忙しでした。

さらに、5日は誕生日にちなんで特別なサービスも実施します。

風太くんと「名前が同じ人（本名が風太・ふうた）」「同い年の人（2003年4月2日～2004年4月1日生まれ）」そして、あの大谷翔平選手も生まれた風太くんと同じ「7月5日が誕生日の人」は入園料が無料になるといいます。

風太くんに「おじいちゃんになっちゃったね～」と声をかけていたのは、風太くんを12年担当した元飼育員の“レジェンド”・濱田昌平さん。濱田さんからも期待の声が聞かれました。

千葉市動物公園・元飼育員　濱田昌平さん
「風太、みなさんに見守られて20歳になったんで、見守られながら誕生日迎えてほしい。次は25歳の誕生日が迎えられたら最高かな、なんて思いますけどね」

世代を超えて、今も多くの人に愛されて続けている風太くん。5日に会える整理券は、午前9時45分から配られるということです。