海難事故捜索協力のボランティアに船舶の燃料費を支援 日本水難救済会
北海道知床半島沖で発生した観光船沈没事故から間もなく1年となる中、「日本水難救済会」は、海難事故の捜索に協力したボランティアに対し、今年度から船舶の燃料費を支援することを決めました。
去年4月に発生した知床半島沖での事故では、多くの地元の漁業者が捜索に協力しましたが、燃料費の負担が指摘されていました。
日本水難救済会によりますと、およそ8割が漁業者である同会に所属するボランティア救助員が捜索に協力すると、現在は4時間未満の出動で5000円ほどの報奨金が支払われていますが、燃料費には満たないのが現状です。
近年の燃料代高騰でさらに負担が増加していることや、経済的な理由で捜索に参加できないケースも出ていることなどから、日本水難救済会は、燃料費の実費相当額の支援を行うことを決めました。
同会に所属する全国5万人のボランティア救助員が対象で、報奨金とは別に軽油の単価をもとに支援の金額を算出するということです。
支援金は、日本財団や全国漁船保険組合などの団体と個人の寄付によりまかなうということです。