大谷選手への謝罪はなし 水原被告が出廷し「無罪」主張 報道陣には無言貫く
大谷翔平選手の元通訳・水原一平被告が出廷し無罪を主張。報道陣の問いかけには無言を貫きました。
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大谷翔平選手が快音を響かせリーグ最多タイの12号アーチを描いた日本時間15日…
――水原さん、大谷さんに一言ありますか?
水原一平被告
「…」
アメリカ・ロサンゼルスの裁判所に元専属通訳の水原一平被告が現れました。問われているのは、約26億円もの巨額の“大谷マネー”がからんだ銀行詐欺などの罪です。
――無罪を主張しますか?
水原一平被告
「…」
――裁判に向けて一言お願いします
水原一平被告
「…」
日米多くの報道陣から質問が投げかけられますが、無表情・無言を貫き応じる様子はありません。
――ドジャースにコメントは? 翔平に連絡は?
中には、こんな質問もありました。
――一平、本を書きませんか? 何を考えて何が起きたのか知りたいです。ドキュメンタリーでもいい!
答えることはなく、弁護士に付き添われ裁判所の中に入っていきました。クツやベルト、上着を脱ぎセキュリティーチェックを受けると無言のまま法廷へと向かいました。
そこで行われたのは、起訴内容を認めるかどうかを問われる罪状認否。水原被告は裁判官からのいくつかの質問に「イエス」と答えた後、最後に「Not Guilty」と「無罪」を主張しました。
裁判は安全上の理由から報道陣が法廷に入ることが許されず、別室で音声のみでの傍聴となる異例の対応がとられました。
入廷が許された法廷画家は水原被告の様子について…
入廷が許された法廷画家
「水原被告は(質問に)『はい』と答え、裁判官が認否を聞くと一瞬ためらって、弁護士が彼に触れると『Not Guilty』と答えていました。体を震わせるような緊張は見られませんでしたが、とにかく法廷には居たくないようでした」
無罪を主張する前に“一瞬ためらった”という水原被告。
裁判所から出てきても…
――水原さん、大谷さんに一言ありますか?
――たくさんの大谷選手のファン、そして水原さんを応援した人を裏切ったことに一言ありませんか?
水原一平被告
「…」
口を開くことはなく取り囲む報道陣をスルー。先月には「大谷選手やドジャース、自らの家族に謝罪したい」と声明を出していた水原被告ですが…
――大谷選手に謝罪したいという声明を出されていましたが、そのことをご自身の口でここで説明していただけませんか?
水原一平被告
「…」
何度コメントを求められても口を動かさず無表情のまま。しかし、車に乗り込む直前、ある変化が…
――大谷さんへのコメントをいただけませんか?
水原一平被告
「…」
何を話したのかは分かりませんが、口元が動き、何かを話したようにも見えました。
その後、車に乗り込み裁判所を後にしました。
15日の法廷では「無罪」を主張した水原被告ですが、これは形式的なもの。アメリカ司法省によると、水原被告は2つの罪を認める司法取引に応じていますが、まだ水面下での交渉が続いているとみられ、今後数週間以内に有罪の答弁を行う見通しです。
最長で禁錮33年が科される可能性がありましたが、司法取引で量刑は4年9か月から5年11か月程度まで大幅に軽くなるとみられています。