“通り魔的犯行”男の行方は… 被害者の周辺にトラブルなしか 北九州・中学生2人死傷
中学生の男女2人が男に刺され女子生徒が死亡した事件で、被害者の周辺にトラブルは確認されておらず、警察は“通り魔的な犯行”との見方を強めています。
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広がる不安を解消できるのでしょうか。18日午後、福岡県北九州市が緊急対策を発表しました。
福岡・北九州市 武内和久市長
「市役所職員動員パトロールを行います。恐らく1000人規模以上になる」
1000人規模の見守り活動を、19日から実施すると発表しました。
福岡・北九州市 武内和久市長
「いまだ犯人が確保されていない状況下で、不安におびえている子どもや市民がいる。子どもたちの日常を取り戻す。市民のみなさまの日常を取り戻す」
男に刃物のようなもので刺され、亡くなった中島咲彩さん(15)。「薬剤師になりたい」。その夢が断たれた事件から、18日で4日。刃物を持ったまま現場から逃走した男は、いまだ捕まっていません。
現場の防犯カメラを見た店長と話したという、現場の地主は…。
現場の地主
「(店の)防犯カメラに映ってるでしょと聞いて。そしたら店長が、映っていたけど首から下しか映っていなかったと」
現時点で分かっている男の情報は、40歳くらいで身長170センチほどの中肉。逃走時の服装は灰色の上着に黒のズボン、黄色っぽいサンダルのようなもの。捜査関係者は、男が軽装なことなどから土地勘のある人物の犯行の可能性もあるとみています。
警察が捜査を続けていますが、中島さんに事件につながるようなトラブルは確認できていない状況です。また、現場の店舗でもトラブルを抱える人物の情報は浮上していないということです。
強まるのは、“通り魔的な犯行”との見方。元神奈川県警捜査一課長の鳴海達之氏は…。
元神奈川県警捜査一課長 鳴海達之氏
「犯行の背景に衝動的なものがある場合、誰でもいいから刺したいんだと。そういった衝動的要素が入っているとすれば、第二の犯行の可能性は否定はできないと思う。こういった犯行を防ぐには、警察・行政・地域で子どもを見守りながら、近所の人たちがパトロールするなり、当面する必要がある」
警察は男の行方を追っています。