相次ぐ火事、都内で死者も… 続く「乾燥注意報」 家に潜む“危険”に対策は?
太平洋側を中心に、乾燥注意報が出やすいこの季節。火事が相次ぎ、死者も出ています。東京には7日連続で乾燥注意報が発表されています。
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13日午前7時ごろ、東京・江戸川区の住宅で火事が発生。2階から、2人の遺体が見つかりました。この家に住む高齢夫婦とは連絡が取れていません。
13日、全国で火事が相次ぎました。静岡県浜松市では午前4時ごろ、アパートの1室で発生。この部屋に住む40代の男性が大量の煙を吸ったとみられ、一酸化炭素中毒の疑いがあり意識不明の重体です。
火事は住宅以外でも。北海道函館市の工場。隣の住宅にも燃え移ったということですが、住人や工場の従業員にけが人はいないということです。
神奈川県で撮影された映像には、撮影場所から3キロほど先の藤沢市方面から黒煙があがっているところが映っていました。市内にある産業廃棄物の処理施設で火事がありましたが、けが人などは確認されていません。
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太平洋側を中心に、乾燥注意報が出やすいこの季節。東京は13日で7日連続、14日以降も継続する見込みで、火事が起きやすい日が続きます。
東京消防庁管内で11月以降に起きた火災件数は、去年の同時期の541件より60件以上増加し、607件に。住宅火災も増えているといいます。
専門家も警鐘を鳴らすのは、私たちの家の中に潜む危険な行動です。
東京理科大 火災科学研究所 松山賢所長
「火災危険性が、家庭の中でリスクとして増えている」
例えば、プラグの周辺にほこりがたまっていると、そのほこりが湿気を吸収するなどして発火する「トラッキング現象」を起こすことがあるといいます。
さらに、危険はこんなところにも。電気ストーブ、こたつ、テレビをつけて、お湯を沸かしていると、すべてのコードが1か所に集中。接続可能な電力量を超えてしまい、発火する危険が。実際、去年の建物火災の出火原因のうち、たこ足配線など「配線器具」によるものは1300件以上にのぼっています。
火事を起こさないために、あらためて大切なことは? 専門家が“大前提”だと語るのが…
東京理科大 火災科学研究所 松山賢所長
「日頃から整理整頓することが非常に重要」
例えば、掃除することを心がけ、コンセント周りにほこりがたまらないようにする。「たこ足配線」をなるべく使わず、無理な配線をしない。そして、暖房器具の近くに洗濯物など燃えやすいものを置かない。就寝中も、近づけて寝ない。これらを守ることが、大切だということです。
(12月13日放送『news zero』より)