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「現実じゃないみたいな光景が…」 能登の高校生が福井市内に避難 授業再開のめど立たず

2024年1月19日 21:06
「現実じゃないみたいな光景が…」 能登の高校生が福井市内に避難 授業再開のめど立たず
避難してきた能登高校の生徒たち=18日、福井市内

被災地の学校では授業再開のめどが立たない中、被災した能登の高校生が福井市内に避難し、部活動の練習にも励んでいます。(1月19日)


■リポート・吉岡弘起記者
「被災した高校生の生活環境を守る2次避難が進む中、石川から3人の生徒が福井市内に身を寄せています」

福井市白方町の中村楓芽さん。親元を離れて石川県の能登高校に通う高校3年生です。

■能登高校3年・中村楓芽さん
「(能登は)自分のひとつのふるさと。それぐらい思い出もある。自分のお世話になった町が大変な苦労になっているので自分ができることがあれば率先してやりたい」

ソフトテニスの強豪校として知られる能登高校。しかし、今回の地震で学生寮に加えて校舎やグラウンドが被災し、授業再開のめどは立っていません。中村さんは両親と相談し、16日からソフトテニス部の後輩部員3人を福井市内の自宅で受け入れています。

■能登高校2年・竹口陽菜さん
「(地震発生時は)親戚みんなで集まっていて、2階にいたけど周りの家が崩れて 。現実じゃない光景。今までと生活が違いすぎて、ご飯がのどを通らずつらかった」

元日に能登を襲った最大震度7の地震。竹口さんら3人は自宅の倒壊こそ免れましたが、現地は断水が続き、トイレや風呂が使えないなど、今も不自由な生活を強いられています。

■能登高校2年・廣田佳奈さん
「(避難所は)あまり休めない。疲れがとれない。最初は300人が来て(食事は)十分に行き届かなかった」

あまりの被害の大きさにこれから先もふるさとで暮らしていけるのか、不安を感じています。

2月にはソフトテニスの北信越大会を控える3人。福井県内で体育館やグラウンドを借りるなど、地域の支援を得ながら部活動に励んでいます。

■能登高校2年・宮下亜華莉さん
「サポートしてもらって練習ができることはありがたいです。被害に遭ったことで今までみたいに簡単に練習できることが当たり前ではないことを実感した。これだけテニスができる時間を与えてくれているので優勝したい」

生活や部活動に対するサポートに対してさらなる成長で恩返しを誓う能登の高校生たち。懸命に前を向いています。

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