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核兵器禁止条約会議を前に被爆者・サーロー節子さん「自分の人生との対決」 日本政府は核抑止力の必要性を強調

2025年3月3日 20:02
核兵器禁止条約会議を前に被爆者・サーロー節子さん「自分の人生との対決」 日本政府は核抑止力の必要性を強調

アメリカ・ニューヨークで核兵器禁止条約の第3回締約国会議が開幕するのを前に、被爆者の女性が思いを語りました。
ニューヨークの国連本部で3日から始まる核兵器禁止条約の締約国会議に参加するサーロー節子さんは13歳の時に広島で被爆し、姉や甥を亡くしました。
長年、核廃絶を訴えてきたサーローさんは会議を前に開かれたイベントに参加し”核兵器を自分事として捉え議論し合うこと”の重要性を語りました。

■サーロー節子さん(93)
「個人的な思いを皆さん一人ひとりが体験しなければ、核の問題、数字だとか政治だけでは片付けられない。自分の人生との対決。」

一方、条約への参加を見送った日本政府は「核抑止の必要性」を改めて主張しました。

■林官房長官
「国民の生命と財産、わが国の独立と平和を守り抜くためには核による拡大抑止が不可欠であります。オブザーバー参加すれば我が国の核抑止政策について、 誤ったメッセージを与え、平和と安全の確保に支障を来す恐れがあると考えた」

こう述べた上で「国際的な核軍縮はNPT=核拡散防止条約の下で進めることが望ましい」と強調しました。
会議は今月3日から7日までの5日間開かれ、去年ノーベル平和賞を受賞した日本被団協のメンバーらも出席する予定です。
【2025年3月3日放送】

最終更新日:2025年3月3日 20:02
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