【またトラブル】熊本市電が走行中に2回ドアが開き停止 1月もドア開いたまま走行
2月、走行中の熊本市電で2回にわたりドアが開き、停止していたことが分かりました。国の運輸安全委員会は重大インシデントに認定し、1日から交通局への聞き取りを始めました。
熊本市交通局によりますと、2月23日午前8時半頃、上熊本発健軍町行きの市電が中央区の段山町電停から蔚山町電停に向かって走行中に、乗車ドアが開きました。安全装置が作動して、減速しながら24メートル走行した後、停止しました。
運転士がドアを閉め、走り出しましたが、5分後の午前8時35分頃にも、洗馬橋電停から西辛島町電停に向かう途中で再び乗車ドアが開き、停止するまで20メートル走行したということです。乗客(1回目は7人、2回目は14人)、乗員にけがはありませんでした。
熊本市交通局では、安全装置が正常に作動したことから、通常の車両故障と判断し、公表していませんでした。
国の運輸安全委員会は、外部からの問い合わせでトラブルを知り、2月29日、人が落下するなどの事故が発生する恐れがあるとして、重大インシデントに認定しました。
■畑中香保里キャスター
「突然開く市電のドア。利用者からは不安の声も聞かれました」
■ 利用者
「事故が起きなくて良かったですけど、実際あったら怖いですよね」
「つり革などをしっかり握ってはいるんですけど、小さいお子さんは心配ですね」
「生活の足になっているのでお世話になっているんですけど、安全に使えれば」
1日、事故調査官が2人が熊本市交通局に入り、運転士などの聞き取りを始めました。2日午前、現場の調査も行う予定です。
熊本市電をめぐっては今年1月、乗車ドアが開いたまま走行し、安全装置も作動しなかったとして、運輸安全委員会が重大インシデントに認定。大西市長が謝罪する事態になりました。
今回の車両は、1月にトラブルを起こした車両と同じ型で、60年ほど前に製造されました。熊本市交通局は、今回は安全装置ではなく、ドアの不具合によるものとみているということです。
熊本市交通局は原因は究明中とした上で、「安全に関わる部分であり、再発防止に努めたい」と話しています。