広島原爆の日 熊本でも慰霊式典 県内の被爆者平均年齢は86.5歳 継承が課題
広島への原爆投下から79年の6日、熊本県内でも慰霊式典が開かれました。
熊本市国際交流会館で熊本県原爆被害者団体協議会が開いた慰霊式典には180人が参列し、慰霊の花を手向けました。
協議会の会長、武田頼弘さん(80)は1歳の時、長崎の爆心地から4.8キロの場所で被爆しました。
■熊本県原爆被害者団体協議会 武田頼弘会長
「誰のための戦争でしょうか。現代の核兵器を1発も使用させてはなりません」
また平和大使の高校生が、長崎で被爆した浦田藤枝さんから聞いた体験をもとに作った紙芝居を披露しました。
■平和大使の高校生
「途中、畑の中に真っ黒こげの遺体を見ました。立ったまま亡くなっている遺体もありました」
熊本県によりますと、県内の被爆者は今年3月末時点で592人で、平均年齢は86.5歳です。去年は61人が亡くなり当時を証言する人は年々少なくなっています。
■熊本県原爆被害者団体協議会 武田頼弘会長
「核兵器の恐ろしさをどう伝え、平和運動を引き継いでいくかという問題を抱えている」
県原爆被害者団体協議会は、被爆者の子どもなどでつくる会を今年度立ち上げ、被爆した体験の継承などに取り組むということです。