嫌われ生物の魅力伝える移動動物園「ナイススネーク!」
「気持ち悪い」と敬遠されることもある生物たちの魅力を伝えようと県内の男性が移動動物園と称する展示を各地で続けています。
活動への思いを助田記者が取材しました。
「頭触らない しっぽ触らない 下から支える ああいいね!OK!」
子どもから大人まで釘付けになっていたのは、ヘビ。
きのう高岡市で開かれたイベントの一角です。
「動物園」の名が付いたブースが出展していました。
運営するのはカエル型の帽子を被った”園長”の髙地匡樹さん(47)。
趣味で飼育する様々な生き物を、県内外の行事・イベントなどで「移動動物園」と称して展示しています。
タカチ動物園 髙地匡樹さん
「小矢部の人間なんですけども、小矢部の山間部のほうに行って、みんな捕まえてきています。なので、いわゆる在来種と呼ばれる生き物を展示しています」
髙地さんが展示するのはヘビやカエル、イモリなど身近にいるけど「気持ち悪い」と思われがちな生き物たちです。
タカチ動物園 髙地匡樹さん
「言うなれば気持ち悪い生き物を展示しているんですよ。そういう生き物の魅力を伝えたいというか、理由もなく、きらいというのはあまりにも寂しい。生き物ごとにいろんな特性があったり、いろんな本能とかいろんな身を守る工夫とか、そういう生存戦略とか、そういったものが分かればいいなっていう」
「カエルがごはんを食べると体のどこかが動きますどこが動くでしょう?」「正解は、目」
小さいころから生き物が好きだったという髙地さん。
15年ほど前、トノサマガエルが県内で絶滅の危機にさらされていることを新聞で知ったのをきっかけに「身近な生き物がいなくなるのは寂しい」と飼育や展示を始めました。
生き物の魅力をより広く知ってもらうため2017年からは「移動動物園」のスタイルに。
一番人気はヘビだということで私もアオダイショウを持たせてもらいました。
「頭は弱点、しっぽは人間でいう手みたいなデリケートなところなので、胴体を下から支える。いいですね!ナイススネーク!」
「かわいい」
「落ち着くとヘビはそんなに動かないんですよね」
「これ私気に入られてるのかな?」
「たぶんそういう気に入るっていう概念はないですね!」
髙地さんは子どもたちはもちろん、大人にも魅力が伝わる活動をしたいと話します。
タカチ動物園 髙地匡樹さん
「世の中にはYouTubeとかインターネットとか、あるいは本だったりとか、いろんなもので知ったつもりでいるようなことが多いと思うんですよ。だけども、こういうふうに飼育すると初めて分かることって結構あるんですね。そういったことを伝えたい」