暫定目標値の3.5倍のPFAS 米軍岩国基地周辺の水を市民団体が独自調査
アメリカ軍岩国基地と有害性が指摘される「PFAS」の問題です。
岩国基地周辺の水を調査した市民団体が、国の暫定目標値の3.5倍ものPFASが検出されたと明らかにしました。
(瀬戸内ネット 久米慶典事務局長)
「水質汚染の深刻さが浮き彫りにされたと考える」
市民団体「瀬戸内ネット」は先月(10月)31日、アメリカ軍岩国基地に隣接する遊水池で水を採取し、東京の農民連食品分析センターに分析を依頼しました。
その結果、有害性が指摘される「PFAS」の該当物質が1リットルあたり175.6ナノグラム検出されたということです。(PFOAとPFOSの合計)
これは国の暫定目標値「50ナノグラム」の3.5倍に相当します。
(瀬戸内ネット 久米慶典事務局長)
「潮が引いている時の調査なので、汚染源が岩国基地内にある可能性は極めて高い」
団体の久米事務局長は、「国・県・市が協力して行政が本格的に調査するべき」と指摘しました。
岩国基地周辺では、国際民間団体のことしの調査でも89.3ナノグラムと国の目標値を超えています。
岩国市は先月(10月)22日に環境省と県に対し調査を依頼したほか、必要であれば市独自の調査も検討する方針です。
また基地に近い川下地区連合自治会から、「基地周辺の水質汚染調査」を行うよう要望も受けているということです。