「なにか夢を持ってチャレンジする素晴らしさ」車いすバスケ元日本代表が伝える体験授業《長崎》
車いすバスケットボールの元日本代表選手による体験授業が佐世保市で開かれ、中学生がパラスポーツの魅力やチャレンジすることの素晴らしさを学びました。
佐世保市の中学校を訪れたのは、根木 慎志さん59歳。
車いすバスケットボールの元日本代表で、2000年のシドニーパラリンピックでは、キャプテンを務めました。
(車いすバスケ根木元日本代表 根木 慎志さん)
「きょうはパラリンピックの競技の1つ、車いすバスケットボールを通じて、なにか自分たちの中で夢を持ちたいとか、チャレンジしたいということを考える機会になればと思っている」
日本財団パラスポーツサポートセンターが全国で開いている 体験型授業「あすチャレ!スクール」。
この日は佐世保市立相浦中学校で開かれ、2年生約140人が参加しました。
(車いすバスケ根木元日本代表 根木 慎志さん)
「競技の時にぶつかっている様子を見ると思うが、ぶつかってもケガしないように輪っかがついている。後ろには補助輪、リアキャスターと言うが、後ろに体重をかけてもひっくり返りにくいように補助輪がついている」
根木さんは高校3年生の時、交通事故にあい、脊椎を損傷。車いすでの生活となりました。
その後、知人の勧めで車いすバスケットボールを始めたそうです。
次々と決まる元日本代表選手の華麗なシュート。
生徒たちも、その魅力に引き込まれます。
そして、実際に車いすに乗って競技の体験です。
(ゲームスタート)
最初は、車いすの扱いに戸惑っている様子でしたが、徐々に、大きな声や笑顔が出るように。
根木さんは、観戦している生徒たちに大きな声で応援するよう呼びかけました。
(車いすバスケ根木元日本代表 根木 慎志さん)
「みんなが応援することによって、楽しく最後まであきらめずに車いすバスケットボールをやったが、日々の生活の中でもお互いに応援し、応援してもらいながら、いろんなチャレンジをしてもらいたい」
初めて経験した授業に、生徒たちは様々な気づき、学びがあったようです。
(参加した生徒)
「初めての車いすバスケ体験。前からしてみたいと思っていたスポーツだったが、思っていたより難しくて、上半身をすごく使うスポーツだった」
(参加した生徒)
「みんなそれぞれ違って、だけどそれでもみんなでお互いに支え合って過ごしていくことが大事なので、これからの生活で生かしていきたい」
今年8月に開幕するパリパラリンピックの種目でもある車いすバスケ。
前回・東京大会では、日本代表は初めてのメダルを獲得しています。
(車いすバスケ根木元日本代表 根木 慎志さん)
「パラスポーツを通じて障害があるなしは関係なく、みんなの違いを認めるということがすごく大切で、認めることによって、みんなが素敵に輝く社会があると思う。日々の大会に向けて練習したり頑張っているので、再びみんながパラスポーツを注目して応援してもらえたらと思う」