長崎の被爆者らがアメリカ・シカゴ市を訪問「核禁条約への批准を国に働きかけて」
長崎の被爆者たちが現地時間の14日、アメリカのシカゴ市を訪れ、鈴木長崎市長からの親書を手渡し、核兵器のない世界の実現へ協力を呼びかけました。
シカゴ市を表敬訪問したのは、アメリカの市民と対話するツアーで地方都市を回っている長崎の被爆者らです。
シカゴ市は、核兵器廃絶を目指すNGO「平和首長会議」に加盟しているほか、市議会で核兵器禁止条約への支持をバイデン大統領に求める決議が採択されています。
被爆者らは鈴木長崎市長がシカゴのジョンソン市長に宛て「核兵器のない世界」の実現に向けた取り組みへの感謝などをつづった親書を代理の女性に手渡し、「核兵器禁止条約への批准を国に働きかけてほしい」と訴えました。
市長代理の女性は「平和な世界の実現のためには被爆地からのメッセージは非常に大切で、国の指導者も注目すべきだ」と話しました。
団長を務める被爆者の朝長 万左男さんは「シカゴは核廃絶運動におけるアメリカでの拠点の一つになる」と手ごたえを語りました。
シカゴではこのほか中学校や大学で講演を行い、アメリカの市民との対話集会も開催。核兵器に頼らない平和な世界の実現に向けた方策を一緒に議論しました。
一行は現地時間の15日、最後の訪問先であるポートランド市に向かいます。