鎌倉時代の謎を解くカギ!?国の専門機関設置の必要性を指摘 松浦市鷹島沖「元寇船」報告会《長崎》
鎌倉時代、松浦市鷹島沖に沈没したとされる「元寇船」についてです。
調査を行っている考古学の専門家が国の調査研究機関の設置を目指したいと話しました。
(國學院大学 池田 榮史教授)
「鷹島海底遺跡を考えた時に、調査を始めた時は海底に蒙古襲来の船が累々と沈んでいる状態を想定していたが、一隻もなかった」
鷹島沖では鎌倉時代の1281年、旧モンゴル帝国のフビライ軍が日本に攻めてきた「元寇」で数千隻の船が沈没したとされます。
考古学の専門家で國學院大學の池田 榮史教授は2007年から海底調査を開始。
海底では2011年に元寇船の一部、3年後に2隻目を発見。去年10月に見つかった新たに木製の構造物は、3隻目の可能性が指摘されています。
(國學院大学 池田 榮史教授)
「長い木材とこれに直交する木材があった。船だという可能性は高いが、まだ確定できないので、内容の確認は来年度以降の調査にかかることになる」
池田教授は、30日の報告会で継続的な調査に向け「地元だけでなく、全国的な関心の拡大や国としての取り組みが必要」と話しました。
(國學院大学 池田 榮史教授)
「日本全国の中で調査機関、研究機関を作っていく。あるいは松浦に誘致するということを含めて、国として取り組んでいける調査研究機関を松浦に作れれば」
松浦市は、来年度も発掘調査を継続する考えで、現在、国の事業の採択を目指し申請しています。