松江市で導入予定の「宿泊税」 検討委員会で徴収しない基準を5000円未満とする結論 通院など観光以外の目的で宿泊することが多い隠岐諸島の住民に配慮 市議会の11月定例会に提出へ 島根県松江市
島根県松江市が導入を目指している「宿泊税」について、8月21日検討委員会が開かれ、宿泊税を徴収しない基準を5000円未満とする結論が出されました。
島根県松江市は、観光財源を確保するため来年度から修学旅行などの学校行事で宿泊する場合を除き、市内に宿泊する人から1泊1人200円を徴収する「宿泊税」の導入を目指しています。
こうした中、観光関係者などで構成する検討委員会では、これまで料金が一定の基準を下回る場合に宿泊税を免除する「免税点」を設けることなどが議論されていて、通院など観光以外の目的で宿泊することが多い隠岐諸島の住民に配慮して、この基準を5000円とする案が示されていました。
8月21日の検討委員会では、隠岐4町村から部活動や通院で松江市に宿泊する人の調査結果が示されました。昨年度は宿泊料金3000円未満の割合が、25%と最も多かったことが報告され、免税の基準を5000円にすると、半数程度の人が対象となることが分かりました。
委員からは、こうした報告や宿泊施設側の手続きなどの事務負担を考え「免税点は5000円未満が妥当である」という結論が出されました。
島根県松江市新たな観光財源検討委員会 田中治 会長
「それなりの配慮は充分するような格好で、5000円という数値を設定しました。合理性があり、かつ適切な範囲におさまる、そのようなものだというように考えています」
島根県松江市はこの結果を報告書にまとめ、9月下旬めどに基本方針を決定。松江市議会の11月定例会で「宿泊税条例」の案を提出したい考えです。