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【読み解く】コロナ渦が明けた今 山陰企業の経済状況は…景気回復率や倒産件数など調査 鳥取県・島根県

2024年2月7日 18:35
【読み解く】コロナ渦が明けた今 山陰企業の経済状況は…景気回復率や倒産件数など調査 鳥取県・島根県

コロナ禍が明け経済活動が復活した去年を踏まえ、今年、山陰の経済はどうなっていくのでしょうか。企業へのアンケート結果から読み解いていきます。

こちらは帝国データバンクが調査し、先日発表したものです。まずは今年の景気の見通しについて、「回復する」と答えた企業の割合を見ていきます。

▼上向きの「回復局面」
▼変化のない「踊り場局面」
▼「悪化局面」
▼わからない
の4つの選択肢がありました。

まず全国で「回復局面」と答えた企業は全体の12.8%でした。そして、島根県が全国平均を2ポイント下回る10.5%。さらに鳥取県は3.0%と、全国平均を10ポイント近く下回り、2年連続で10%に届きませんでした。コロナ禍真っただ中の2年前の調査では、20%を超えていた時もあった鳥取県。なぜこのような結果になったのでしょうかー。

帝国データバンク鳥取支店 増田誠 支店長
「鳥取県は、旅館・ホテルのサービス業や建設業が結構多い県になっていまして、これらの業種は人材不足が深刻な問題な点がひとつあります。また、材料や人件費が上がっていまして収益ひっ迫となっています」

物価高や人手不足が深刻化していることに加え、コロナ禍明けならではの要因もー。

帝国データバンク鳥取支店増田 誠 支店長
「旅館やホテルは、全国旅行支援とか補助関係が多かったんですけれども、その辺もなくなり、実需としては伸びているんですけれどもコロナ禍前までは、まだ行っていないのかなと思います」

去年1年間の企業の倒産件数です。全国では前の年に比べ33%増加の8497件。島根では93%増加して54件。コロナ禍では、様々な融資などの支援制度があって、お金を借りても返済は据え置きとなっていました。それが、いよいよ返済が始まって資金繰りに窮する企業が増えた結果とみられています。しかし、鳥取県では、前の年よりも減って、19件。これだけを見ると一見良さそうに思えますが、油断できない状況だといいます。去年、鳥取県で倒産件数が少なかった要因はー。

帝国データバンク鳥取支店増田 誠 支店長
「鳥取県は、制度融資が行政とか金融機関が支援されまして、返済期間が全国よりも少し長くて5年の据え置きとかそういうふうになっておりますので、少し倒産件数が前年は抑えられたのかなと思っております」

しかし、一転して今年はー。

帝国データバンク鳥取支店増田 誠 支店長
「1月にはもう既に7件の倒産が発生しまして、2月も1件発生していますし、今年に入って倒産が急増しているという結果かなと思います。コロナ禍から明けまして、業態変換とかいろんな取り組みをされていますので、みなさんの努力で少し上向くといいなと思っています」

コロナ禍によって、社会は大きく変わりました。物価高・人手不足も続くとみられる中で、どのように変化に合わせていくのか。その対応力が鍵となる年になりそうです。

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