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低体温症の危険 災害時の寒さ対策について考える

2024年2月2日 17:42
低体温症の危険 災害時の寒さ対策について考える
能登半島地震から県内での対策を考える特集、きょうは「1550ニュースレーダーWith」と連動して「災害時の寒さ対策」について考えます。Withが行ったアンケートではもし冬に災害が起きた際を想定して寒さへの備えを十分行えていると答えた人は40%、十分ではないと答えた人は60%でした。寒い時期の避難ではどんなことに注意や対策が必要なのでしょうか。

★青森放送 甲地壮起 記者
「石川県では発災当初停電の影響で避難者の寒さ対策が大きな課題となりました」

能登半島地震で大きな被害を受けた石川県輪島市。近くの避難所に入れなかったという10人ほどが農業用ハウスのなかで避難生活を送っていました。
珠洲市の住宅では壊れた窓や障子から冷たい風が入るため住民が対策していました。

★住民「寒いです、すきま風とか入ってくるんで」
★記者「ストーブ1台たいてるけどたりない?」
★住民「寝るときには消すのでジャンバーとか靴下で寝てます」

警察庁によりますと能登半島地震による犠牲者238人のうち32人が低体温症や凍死でした。低体温症とは体の深いところ、直腸など臓器の温度が35度以下になる症状です。体温計では測れず、体が「ガタガタ」とふるえたり、歯が「カチカチ」と鳴る初期症状があります。

青森県でも低体温症による大きな被害が想定されています。日本海溝・千島海溝の巨大地震が冬に発生した場合低体温症で亡くなる可能性がある人は県内で2,500人に上るとされています。厚生労働省のガイドラインでは震えが始まった場合、首や脇の下など太い血管が通る場所を帽子やマフラーなどで温めるなどの対策を挙げています。また地面からの冷気を遮断するよう呼びかけています。避難所で冷たい床に触れないよう青森市が準備しているのは段ボールベッドです。

★青森放送 葛西将央 記者
「段ボールベッド実際に体験してみたいと思います 床と比べて固さはすごく柔らかくなっています また寝てみますと大人1人は足を伸ばして寝ることが出来て寒さもあまり気になりません」

★青森市 牧野豊 危機管理監
「組みたてると冷たい床に直接寝なくてもよくて、段ボールの暖かさというかひじょうに寒さ対策としては有効なツールだと思っています 段ボールベッドに関しては小学校、市民センターの60か所には置いてある程度 初動のところで避難者が使うくらいの段ボールについては準備しています」

ほかにも毛布や石油ストーブなど停電にも備えた準備をしていますが、それぞれの備えも大切です。

★青森市 牧野豊 危機管理監
「低体温症、寒さ対策というのはしっかりしていかなくてはいけない 青森の地域の特性です 冬場はどうしても寒くなりますのでそういったところが必要だと思っています」

ホームセンターにも避難で使える寒さ対策があります。

★サンデー青森浜田店 寺谷英翔さん
「寒さ対策はこちらのカセットガスストーブを使ってボンベを入れて停電時にも簡単に暖を取ることができます」

カセットガスを使用するストーブは停電時でも暖をとることができます。
こちらのブランケットは…

★サンデー青森浜田店 寺谷英翔さん
「見ての通り100グラム程度でとても軽いです」

持ち運びやすくアルミとポリエチレンシートの二重構造で保温性も高いということです。

★サンデー青森浜田店 寺谷英翔さん
「カセットガスは先週から5台くらい売れていて、うちの方でも展示限りになってしまって いつ災害が起きるか分かりませんので早めに寒さなどにも備えていただければと思います」

能登半島地震では発生から1か月がたったいまも1万4,000人以上が避難生活を続けています。雪国に暮らすわたしたちはよりいっそうの寒さ対策や日頃の備えが必要です。
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