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SNSのトラブルから殺人事件に発展 防犯カメラのない橋「置いてきただけ」女は容疑否認 旭川

2024年6月19日 20:15
SNSのトラブルから殺人事件に発展 防犯カメラのない橋「置いてきただけ」女は容疑否認 旭川
内田梨瑚容疑者(卒業アルバムより)

女子高校生が殺害された北海道旭川市の神居古潭。

容疑者の逮捕から1週間が経った19日、現場近くの献花台には多くの花が手向けられ、手を合わせる人の姿もありました。

女子高校生はことし4月、旭川市神居町の神居大橋から川に転落させられ、その後、遺体で発見されました。

(女子高校生の友人)「すごい明るい性格の子だったので、学校でもクラスのムードメーカーみたいな感じ」

およそ2か月後、女子高校生を殺害したとして逮捕されたのが…

内田梨瑚容疑者と19歳の少女です。

中学時代は明るく、いつもクラスの中心にいたという内田容疑者。

しかし、卒業後を知る人はー

(内田容疑者の知人)「いまは遊んでるなって印象はあった」

(内田容疑者の知人)「歳が上がるにつれてやんちゃ具合が増している」

内田容疑者らと女子高校生はSNS上でトラブルとなり、初めて会ったのが殺害の前日でした。

「言葉遣いが気に入らなかった」

女子高校生とのやり取りについてこう話す内田容疑者。

なぜ「殺人」にまで至ってしまったのか。

犯罪心理に詳しい専門家は…

(東京未来大学 出口保行教授)「SNS上の付き合いの中では圧倒的な力関係を認めさせていたものが、現実で会ってしまうとそれが難しくなってくる。その歯がゆさがある。だからその中で、なんで被害者は自分の言うことを聞かないんだろう、こんな態度をとるんだろう。そういったことが憤まんや怨恨を形成していく。形成した後に殺意が生まれてくることは十分考えられると思う」

4月18日、内田容疑者は女子高校生を電話で恐喝した後、留萌市の道の駅に向かい、女子高校生を呼び出して車で監禁します。

途中、旭川市内のコンビニエンスストアに立ち寄った際、女子高校生は店員に助けを求めましたが、内田容疑者らは「この子はおかしくなっているので取り合わなくていい」という趣旨の説明をしました。

さらに、逃げようとした女子高校生に暴行を加えたといいます。

そして、日付が替わった4月19日、事件は起きました。

(石黒記者)「夜の神居古潭は非常に暗いです。橋の方を見てみますと街灯がなく、さらに深い闇が広がっています。人の姿を確認するのは難しいかもしれません」

午前3時半ごろ、内田容疑者らは神居大橋に到着し、女子高校生にわいせつ行為をした後、川に転落させて殺害。

午前4時ごろに現場を離れていて、わずか30分の間で犯行に及んだとみられています。

調べに対し「防犯カメラのない場所だと知っていた」と話す内田容疑者。

専門家は橋を選んだ理由をこう分析します。

(東京未来大学 出口保行教授)「人気がなくて暗くて恐ろしい場所は他にだっていくらでもある。発見がされにくい場所なら山で殺して埋めてしまえば当分わからない。でもそうではなくて橋を選んでいるのは、単純に殺害するのではなく橋から落として殺害をしている、なおさら恐怖感も強い。それも夜だとすれば恐怖感は高くなる。殺害することが目的だけど、より恐怖心をあおらせると。最終的な目的が遂げられればいいのではなく、どれくらい恐怖を与えるのか、そのプロセスに意味があったと思う」

SNSのトラブルから「殺人」まで発展した今回の事件。

捜査関係者の取材で、内田容疑者は「女子高校生を橋においてきただけで、落ちたかどうかは知らない」という趣旨の供述をして、容疑を否認していることが新たに分かりました。

警察は引き続き事件の経緯を詳しく調べています。

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