夏から秋にかけて凶暴化 危険な現場…スズメバチの駆除に密着 《新潟》
刺されると死に至るケースもあるスズメバチ。夏から秋にかけて凶暴化します。被害を未然に防ぐため…危険と隣り合わせの駆除の現場にカメラが密着しました。
大きな羽音をたて飛び回る大群。スズメバチです。
毒針で人を襲い、刺されると死に至るケースも…。毎年、全国で被害がでています。
スズメバチの駆除を請け負う細川豊さん。依頼を受け、メンバーと一緒に向かった先は新潟市秋葉区の山の中。
多くの人が登山を楽しむこちらの山ですが。
〈新潟県ハチ会 五十嵐晴美さん〉
「木の中に大きな空洞があって巣をつくっていると思います」
〈登山客〉
「刺された人もいるみたいで、こわいものだと思ってます。大変ありがたいことだと思ってます」
防護服を着て駆除に取り掛かります。
まずは掃除機を使って1匹ずつハチを吸い取っていきます。
〈新潟県ハチ会 細川豊代表〉
「飛んでいるので200~300匹はいるんじゃないか」
作業の間も襲ってくるスズメバチ…
〈新潟県ハチ会 五十嵐晴美さん〉
「これはチャイロスズメバチといって大変珍しいスズメバチ。幻のチャイロスズメバチとも呼ばれていて」
全身が茶色く、シマ模様がないこのスズメバチ…毒性も強く、凶暴だといいます。
〈新潟県ハチ会 細川豊代表〉
「手を刺されたんですけど、グローブみたいになりましたね、パンパンに腫れて、ものすごい痛みですね」
地道な作業で徐々に減ってきたハチ…巣の駆除に取り掛かりますが…
「巣はないな、やっぱりこの上だね」
巣が見当たりません。
「このあたりにあるんじゃないかなと思うんですけど」
取り出したのはチェーンソー。
木の一部をくり抜くとようやく巣が見えてきました。
「うにゃうにゃ動いているのは幼虫です。まゆの中はさなぎですね」
作業を始めて約5時間。ようやく駆除が完了しました。
駆除した巣は高さ70センチ、12層の大きなもの。
捕獲されたチャイロスズメバチは800匹ほどでした。
〈新潟県ハチ会 五十嵐晴美さん〉
「ここまで規模の大きな巣を取るのは久々だったのでもうちょっとバテ気味ですけどもうまく駆除できたので良かったと思います。(山に)人が増える前に駆除できたのは本当に安心できるかなと思います」
秋の行楽シーズンはスズメバチによる被害も相次ぎます。
山などで遭遇した際は静かにゆっくりとその場から離れ、刺激しないことが重要です。