【歓喜の歌】師走の釜石に響く 「第九」の第4楽章 伝統つなぐ 岩手県
去年、45年の歴史に幕を下ろした「かまいしの第九」演奏会ですが、伝統を歌い継いでいこうと、形を変えて、15日、師走の岩手県釜石市に「歓喜の歌」が響きました。
釜石支局・柳田記者の取材です。
(去年の第九)
メンバーの高齢化や資金確保などの問題で去年、惜しまれつつ45年の歴史に幕を下ろした「かまいしの第九演奏会」。
しかし、釜石から「第九」の歌声を消したくないと、有志が市の合唱協会の演奏会の中で、歓喜の歌を披露することを決めました。
15日、開かれた、~つながろう・つなげよう・絆のコンサート~略して「つなコン」。
「かまいしの第九をつなげていく…」
そんな意味を込めた演奏会には、ことしも「第九」が聞けると市民230人が駆け付けました。
市民
「第九が終わっったていう事がね、寂しいものがあったけど、またきょうは新しいのに挑戦されるのが素晴らしいと思いが出てきました」
(演奏会)
演奏会は4部構成、合唱協会の聖歌や高校生の合唱に続き、「第九」がトリを飾りました。
(♪はじまり)
「第九」は第4楽章まであり演奏時間は70分以上、去年まではオーケストラを招き、フルで演奏していましたが、今回は合唱がある第4楽章のみとし、演奏は市民吹奏楽団などが担当。
形を変えて、およそ40人が「歓喜の歌」を歌い上げました。
(第九 歓喜の歌)
最後は観客も一緒に歌い、会場はことしも第九が師走の釜石に鳴り響いた喜びにあふれていました。
市民
「ことしはね、すごくよかったです。私が聞いた第九のうちではすごく感動しました」
釜石市合唱協会 小澤一郎 事務局長
「形式は変われど、釜石で第九を歌えたところが12月によかったのかなと。来てくださったお客様にも何とか第九をつなぐことが事が出来たのかなと。なんとかつなごう、つなげようとタイトルを基に(来年)その2コンサートまでできればいいかなと」
伝統をつないだ「釜石の第九」。
「来年もまた」大勢の市民からそんな声があがっていました。