【定年後は路線バス運転士に】自衛官がバス運転士職業体験 自衛官の再就職も後押し 陸上自衛隊岩手駐屯地
路線バスの運転士不足が深刻化する中、定年後の自衛官の再就職先としてバスの運転手になることを支援しようという職業体験会が、滝沢市の陸上自衛隊岩手駐屯地で開かれました。
この体験会は滝沢市が去年、陸上自衛隊岩手地方協力本部に呼びかけたのがきっかけで初めて開催されました。
岩手県交通は運転士不足などを理由にことし4月、滝沢市内を走る路線バスを2年前の同じ月に比べ、およそ4分の3に減らす大幅なダイヤ改正を行いました。
多くの自衛官は50代なかばで定年を迎えるうえ、20代から30代半ばで退職する制度もありますが、職業訓練で大型自動車の運転免許を取得していることから即戦力として期待されています。
体験会では、安全指導役のバス運転士から、運転席が前輪の前にあるバスならではの運転について説明を受けたあと、自衛官たちが実際にハンドルを握って、運転技術などの指導を受けていました。
岩手県交通 指導官「左に寄りすぎですね。もっと右でもいいです。はいはいその辺です」「こういうところでは対向車来てたら出れませんから。両方から車が来ない時しか曲がれません」
指導官「どうでした?」
東北方面特科連隊2大4中一等陸曹 袰岩晃さん
「一応中型二種持ってるんですけど、久々にのってこんな感じだったかなと」「まあ、中型よりはちょっと一回り大きいので。だったらすぐじゃないですか」
第2整備大隊本部准陸尉 澤田幸治さん
「就職活動でバス会社も視野にいれていたので、ちょうどいいタイミングで参加させてもらいすごく助かった」
岩手県交通 本田一彦 会長兼社長
「決められた仕事を決められた通り行うという事で、路線バス事業が成り立っている。ぜひそういう規律を重んじる仕事をしてこられた方が、路線バス事業を第二の職場として選んで頂きたい」
自衛隊では、こうした取り組みを行うことで、自衛官の退職後の人生を後押しできればと話しています。