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【一部始終】公益通報の結果待たず処分…斎藤知事「指示記憶ない」待つべきと進言「受けた認識ない 」百条委の証人尋問 告発文書の対応やおねだり疑惑

2024年9月6日 18:56
【一部始終】公益通報の結果待たず処分…斎藤知事「指示記憶ない」待つべきと進言「受けた認識ない 」百条委の証人尋問 告発文書の対応やおねだり疑惑

 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラなどを調査する百条委員会は、6日午後から、斎藤知事への2度目の証人尋問を行っています。次から次へと増えていく疑惑について、どう答えたのでしょうか。

 報告:西山耕平アナウンサー
「午後3時をまわり斎藤知事が姿を表しました。百条委員会が開かれている大会議室へ入っていきます」

 前回と同様、濃い紺色のネクタイを締めて臨んだ証人尋問。問題の発端となった告発文書について、ついに知事が口を開きました。

 今年3月、県の元幹部職員が報道機関などに送った知事のパワハラや、おねだり疑惑についての告発文書。この文書について、5日の証人尋問で知事の側近から新たな事実が明らかになりました。

 委員長
「文書の作成者を探そうってなったんでしょう?」
 原田剛治産業労働部長
「まあそういうことです」
 委員長
「それ、誰からの指示ですか?」
 原田剛治産業労働部長
「知事からの…知事からというか、結局全体を調査…」
 委員長
「ちゃんと答えてくださいね。私聞きましたよね?誰からの指示なのか。知事からの指示なんですね?」
 原田剛治産業労働部長
「トータルで言えばそうです」

 斎藤知事自らが告発者探しを指示していたというのです。
 そもそも公益通報者保護法では、通報者に対して、解雇や降格など不利益な扱いをすることは禁止されています。

 元幹部は4月に公益通報制度を利用し、兵庫県の窓口に通報していましたが、県は「公益通報の保護対象にあたらない」と判断。停職3か月の懲戒処分になり、その後、亡くなっています。

 この告発者の処分を巡る経緯について、知事はどう説明するのでしょうか。そしてもう一つ、この日の尋問で問われるのが…

 噴出する知事の“おねだり疑惑”です。

 告発文書の記載では…「斎藤知事のおねだり体質は県庁内でも有名」

 百条委員会が行った職員アンケートでは、カニやカキなどの特産品や、高級革ジャンを“おねだり”していたという新たな証言が次々と…。こうした疑惑について、知事は…

 斎藤知事(先月)
「せっかく申し出があった場合には、社会通念上の範囲内で、秘書室と確認しながら対応してきた」

 こう話していましたが、疑惑は解明されるのでしょうか。

 百条委員会では、知事への尋問を前に、問題の“キーパーソン”が出頭しました。

 涙流した元側近何語る…

 兵庫県 片山安孝副知事(7月12日)
「なんで知事を支えられなかったのか、悔しくてしゃあない。自分の能力が無かったと思っている」

 斎藤元彦知事の“最側近”とされた前副知事の片山安孝氏。
 これまで、自身の辞職を引き合いに百条委員会の設置を見送るよう掛け合っていたことがわかっています。

 6日、初となる証人尋問で片山前副知事は―

 片山安孝前副知事
「(告発文を認知したときは)誰が出したのか?どういう目的で出したのか?というものでした。その日の打ち合わせの時に知事から『徹底的に調べてくれ』という話があった記憶がある。(知事が)指示をしていたことは間違いないです」

(Q:告発者を探し出して、早く告発を握りつぶそうという意図が感じられるが?)
 片山安孝前副知事
「告発者を探し出そうとすることは全くご指摘の通り。その後どうするかというのは念頭にはなく、とにかく誰がどういう目的でやっているかというのを早く確認しようという思いがあったのは事実」

(Q:知事は文書の内容を調査しろと?)
 片山安孝前副知事
「『徹底的に調査せい』と言ってました」

(Q:単独犯だったんだから、徹底的につぶせるなと?)
 片山安孝前副知事
「そのとき思ったことを正直に申し上げますと、知事のパワハラと知事の贈答品がなければ、ええやないか、いけるなと思ったんですけど、知事のパワハラと知事の贈答品があるので、これは知事マターやなと。副知事が処理することはできんなと思いました」

 告発者の公用パソコンを調査するなどし、私的な情報を漏らした疑惑ももたれている片山氏。そのことについて問われると―

 片山安孝前副知事
「私は漏洩はしていませんし、そういう風な行為をするよう指示も何もしていませんので…」

(Q:3月25日、告発者の事情聴取に片山氏が向かわれた。その時の事情聴取の内容音声も聞きました。どうしても僕が気になった文言が『俺としてはしゃあない、どういっても調べるわ』『名前が出てきたものは一斉に嫌疑をかけて調べなしゃあないからな』『いろいろメールの中で名前が出てきたものは、みな在職しとるということを忘れんとってくれよな』これはどういう趣旨の発言?)

 片山安孝前副知事
「メールの中から出てきた名前の者について調べないといけないという認識でした。メール調査の中には『クーデターを起こす』『革命』『逃げ切る』というくだりがありました。これは斎藤政権に対する大きなダメージを与えるなり、転覆させるような計画があって、かなり不正な目的ではないかと。実際は調べたうえで何も問題なかったので、彼を聴取した者から、彼には謝りをさせるようにしています」

 告発者については「公益通報制度の対象とは思わなかった」と語りました。

 そして始まった斎藤知事本人への2回目の証人尋問。疑念はどこまで明らかになるのでしょうか。

 ”告発者捜し”指示したか?

 百条委員
「告発文書の内容について調査してくれと指示したか?」
 斎藤知事
「誰が作成したか、意図も含めて、内容について、私が書かれていることを含めて事実ではないことが多いと感じたので、しっかり調査して、事実ではないことを明示していくことが大事だという指摘をした」

 委員
「第三者委員会で検討すべきと片山さんが言っていたが、知事の認識は?」
 斎藤知事
「認識はない。『第三者委員会をやりましょう』とかそういう話はなかった。懲戒処分を含めた可能性があるので『人事課で調査することが大事だ』となった」

 委員
「公益通報でいうと通報対象である片山氏が告発者を事情聴取していることに、大きな問題、違和感、疑問は抱かなかった? 」
 斎藤知事
「私の認識としては、告発というより、誹謗中傷性の高い文書だと思ったので、そこを作成した人を意図とかを含めて、聴取することは問題ないと思った。公益通報に該当するとは今も思っていない」

 委員
「人事課から、元幹部の処分は公益通報の結果を待つべきと進言受けていますね?」
 斎藤知事
「その進言を受けた認識はない 」

 委員
「公益通報の結果を待たずに処分できないか、人事課に検討を依頼していますが、これは知事の指示ですね?」
 斎藤知事
「指示をした記憶はない。記憶上、指示はしていない。公益通報を待たずに処分しろとかは言っていない」

 委員
「公益通報の専門家は、この文書が送付された時点から公益通報として扱わないといけないという意見を聞いた。告発者を保護できていないのは、兵庫県の手続きとして瑕疵があるとの認識は?」
 斎藤知事
「(認識は)ありません」
 委員
「外部通報には当たらない 」
 齋藤知事
「そうですね」

 贈答品などの受領の真相は…

 委員
「贈答品について、もらったかどうかイエスノーで答えて」

 委員
「姫路城レゴを欲しいと言った?」
 斎藤知事
「欲しいというか、知事室で展示できたらいいなとお伝えした」

 委員
「カキは?」
 斎藤知事
「西播磨でカキ工場を視察して、そこで食事した帰りに提供いただいた」
 委員
「職員の分まで持ち帰ったカニは?」
 斎藤知事
「香美町に視察に行き、カニのPRをしたとき、持って帰ってくださいと言われたので」

 委員
「ざっといろいろなものを見た中で全部を受け取っているが、コーヒーメーカーだけ返却指示した?」
 斎藤知事
「家電製品だからというのがある。ふるさと納税で人気高いものなので、直感的ではあるが、受け取らない方がいいと判断した。ほかの衣服とか公務で使うようなものは、社交儀礼の範囲で対応させていただくことはあるが、家電製品は少し違うかなという感覚」

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