兵庫県の斎藤元彦前知事（46）の失職に伴う次の兵庫県知事選挙について、日本維新の会の参議院議員の清水貴之氏（50）が10日午後、出馬会見を開きました。清水氏は「兵庫県が全国的に悪い印象を与えるニュースが広がっているところにモヤモヤした」と述べました。またキャッチコピーに「ひょうごリスタート」を掲げ、「明るく楽しいニュースを届けられるような兵庫県に」と抱負を語りました。

　清水氏は維新を離党し、完全に無所属として出馬予定で、政党に公認・推薦の要請は出さない予定です。取材陣からは、維新に厳しい逆風が吹く中の“無所属出馬”は「維新隠し」とみられるのではないかという質問が出ましたが、清水氏は「維新がどうとかではなく、党で選挙する状況ではない。幅広く、色んな方の声を聴きながら、兵庫県を再生していくのが最初のミッション」と答えました。

　また斎藤県政については「良い所は引き継ぐ」としたうえで「神戸・元町の再開発や教育無償化に取り組む」としました。また斎藤前知事に関して「この半年間を見ていると公益通報の対応や議会とのやりとりで問題が生まれ、不信任に繋がった。斎藤さんと（自分は）力が違う、僕は県議団だけでなく職員・県民ともコミュニケーションをとりながら進める」と抱負を述べました。

　参議院議員の清水貴之氏は福岡県生まれ。朝日放送のアナウンサーを務め、退社後に2013年の参院選で兵庫選挙区から出馬し初当選し、現在は2期目です。次期衆院選では、日本維新の会の候補としてくら替えして兵庫8区から出馬する予定でした。

　11月17日に投開票される兵庫県知事選には、10日時点で前尼崎市長の稲村和美氏（51）、 斎藤元彦 前知事（46）、元官僚で兵庫県への出向の経験のある中村稔氏（62）、「共産」の支援を受けた医師で無所属の大沢芳清氏（61）が出馬を表明しています。
　また、元加西市長の中川暢三氏が近日中に会見を開き、出馬を正式に表明する予定です。さらに明石市在住でレコード会社経営者の福本繁幸氏（58）が立候補する意向だということです。