×

迷いクジラ「淀ちゃん」処理めぐる住民訴訟始まる 市民団体「分からないことばかり」大阪市は争う姿勢

2024年7月2日 18:54
迷いクジラ「淀ちゃん」処理めぐる住民訴訟始まる 市民団体「分からないことばかり」大阪市は争う姿勢

 大阪湾に迷い込んで死んだクジラの処理費用が高額になった問題をめぐり、市民団体が大阪市長を相手取り、関わった職員や業者に損害賠償を求めるよう訴えた裁判で、市側は争う姿勢を示しました。

 「淀ちゃん」と呼ばれたマッコウクジラは去年1月、迷い込んだ淀川の河口付近で死んだことが確認され、その後、大阪市と契約した海運業者が紀伊水道沖に沈めました。市は当初、一連の処理費用を2068万円と見積もっていましたが、実際には、その4倍近い8019万円にまで膨らみました。

 これについて、大阪の市民団体が「契約を結んだ業者以外の選択肢を検討した様子が無く、 契約自体が違法であり無効だ」などとして、大阪市の横山英幸市長を相手取り、業者選定に関わった市の職員と業者に対して差額など8000万円余りの損害賠償を求めるよう訴えを起こしました。

 2日、大阪地裁で始まった裁判で、市民団体側は「入札や相見積もりを行っておらず、情報公開で開示された資料も“黒塗り”だらけで、分からないことばかりだ」と述べ、裁判を通じた真相解明に期待を寄せました。

 一方、市側は請求の棄却を求めて争う姿勢を示し、次回以降の裁判で理由を説明するとしています。

読売テレビのニュース