現役裁判官が国を提訴 「地方転勤で報酬減は違憲」訴え 国は全面的に争う姿勢 名古屋地裁
大都市から地方への転勤で裁判官の報酬が減らされるのは憲法違反だとして、三重県・津地裁の現役の判事が、国に対し損害賠償を求める裁判が16日に始まりました。
訴状などによりますと、三重県・津地裁の裁判官・竹内浩史判事(61)は、名古屋高裁などを経て3年前に津地裁に赴任しましたが、地域手当の差などから報酬が減額になったということです。
竹内判事は、地方への転勤で裁判官の報酬が減るのは憲法違反だとして、国に対し、津地裁に赴任してからの3年間で減った額に相当するおよそ240万円を支払うよう求めています。
16日に始まった裁判で竹内判事は「今年が地域手当見直しの年にあたるにもかかわらず最高裁が裁判官に意見を求めず、許すことができなかった」などと話しました。
一方、国側は「裁判官に支給される地域手当は憲法で定められた『報酬』にあたらない」などと主張していて、全面的に争う姿勢です。
次の裁判は、来年2月に開かれる予定です。