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「全日本大学女子駅伝」で7年間負けなしの名城大学女子駅伝部 前人未踏の8連覇をかけた戦いに挑む! 次々と降りかかる試練に立ち向かい、再び栄光を手に…

2024年10月13日 7:00
「全日本大学女子駅伝」で7年間負けなしの名城大学女子駅伝部 前人未踏の8連覇をかけた戦いに挑む! 次々と降りかかる試練に立ち向かい、再び栄光を手に…
「全日本大学女子駅伝」7連覇中の名城大学女子駅伝部

世界と戦うマラソンランナーの加世田梨花選手や、パリオリンピック出場を果たした山本有真選手など、日の丸ランナーを送り出してきた名城大学女子駅伝部が、今年も大学日本一をかけた戦い「全日本大学女子駅伝」に挑みます。この7年間、全日本で一度も負けなしの強豪チームは、前人未踏の8連覇を達成することができるのでしょうか。

新チームで順調に走り出した名城大学女子駅伝部

「全日本大学女子駅伝」まで残り1か月に迫ったこの日、名古屋市天白区にあるグラウンドでは、名城大学女子駅伝部の激しい練習が行われていました。レギュラー争いも激化しているようです。

順調な仕上がりをみせているようですが、米田監督に今のチームの状況について話を聞いてみると、「現時点では、私が思い描いていた理想のチームからすると半分くらい」といい、ここ数年で一番のピンチだと言っていた去年よりもさらに厳しい状況にあると、危機感を募らせていました。

去年はチームの半数以上も故障者が出た影響で、駅伝で32区間連続トップ渡しの記録もストップ。さらに、エース区間である5区では2位に17秒差まで迫られる大ピンチもありました。それでもアンカーが踏ん張り、史上初の7連覇を達成。苦しみ抜いてつかんだ価値ある7連覇でした。

“絶対女王”復活を誓い、キャプテンとして新チームを率いるのは、“メガネちゃん”こと4年生の谷本七星選手。キャプテンとしてまず行った改革が、3年生の米澤奈々香選手を副キャプテンに抜てきしたことでした。

米澤選手は、1年生の時に1区で鮮烈デビューを果たした名城大学のエース候補です。

副キャプテン 米澤奈々香選手(3年):
「副キャプテンですし、3年生という立場もあるので、下級生のみんなに伸び伸び走ってもらえるよう、いい役目を果たしたい」

3月に行われた宮崎合宿の強化練習では、先頭で米澤選手が引っ張り、真ん中からキャプテンが声をかけていて、新チームの滑り出しは上々。

キャプテン 谷本七星選手(4年):
「奈々香を副キャプテンにした意味というのはそこにある。奈々香には走りでしっかりチームを引っ張ってもらって、私は後ろから支えるというか、全体を見渡しながら声をかけていくイメージでやっていきたい」

さらに、期待の戦力も入ってきました。4月に20歳以下のアジア選手権でいきなり銅メダルを獲得した、1年生の近藤希美選手です。最大の武器は、後半に強いスピード。山本有真選手の学生記録を破ることを目標にしています。

8連覇の危機 エース候補たちに次々と試練が…

チームは、全日本8連覇に向けて順調な滑り出しを見せていましたが、7月に近藤選手の左大腿骨の疲労骨折が発覚。さらに、副キャプテンの米澤選手も足底に強い痛みが出て、長期で離脱することに…。少しずつ歯車が狂い始めていました。

前半のトラックシーズンではライバルの他大学に惨敗。5000メートルで1人も15分台を出せない、まさに“どん底”状態です。

そんなチームの状況をなんとか変えようと、7月下旬にスタートした夏合宿では、先頭に立ってひたむきに走り込む谷本選手の姿がありました。合宿期間の走行距離も4年間で一番多かったそうです。

キャプテン 谷本七星選手(4年):
「私は“王道”が苦手なタイプで“変人”ってよく言われるんですけど、だからこそ王道のキャプテン像が自分の中でしっくりこなくて。まずは自分を大切にしようと思って。じゃないと周りも深く見られない」

自ら先頭に立ち、チームを引っ張っていこうとする谷本選手の頑張りは、米田監督からも評価されていました。

名城大学女子駅伝部 米田勝朗監督(56):
「谷本みたいに、今年学生最後の駅伝ってものにどれだけプレッシャーを感じて、キャプテンとして“絶対に勝たせなきゃいけない”と思いながらやっているか。それを3年生以下もわかってほしい。谷本を絶対に勝たせて終わるという、そういう思いで駅伝ができるかどうかが、8連覇できるかどうかの大きな分かれ道になる」

そんな中、再びチームに不安要素が浮上しました。駅伝まで残り2か月となった夏合宿中盤に、3年生の石松愛朱加選手が「気持ちが入らないからチーム練習をしばらく休みたい」と言い出したのです。

石松選手といえば、去年の駅伝では3区で区間賞の快走をみせ、チームを7連覇に導いた立役者です。ここまでケガなくチームを引っ張ってきましたが、上向きにならないチーム状態と、自分も結果がでない焦りから、すでに心が限界に達していました。

チームの元気印 石松愛朱加選手(3年):
「大学に入ってから走りたいと思って走ることが少なくて、走らされているという部分が大半で、まだ陸上100%になれていない。ここで勝って駅伝で調子が上がらなかったらどうしようとか、いろいろ考えてしまう」

「全日本大学女子駅伝」まで残り1か月 女王復活なるか?

駅伝まで1か月あまりとなった9月19日、トラックレースの大学ナンバーワンを決める「日本学生陸上選手権」に谷本選手らが挑みました。拓殖大学の不破聖衣来選手(4年)や大東文化大学の野田真理耶選手(2年)など、他大学の主力選手たちが出場する、駅伝の前哨戦ともいわれる大事なレースです。

1万メートル決勝は序盤からハイペースな展開に。谷本選手は先頭集団にしっかりつけますが、5000メートルを過ぎた頃から徐々に遅れをみせはじめました。

すると、残り2000メートルで、去年エース区間5区を走った3年生の原田紗希選手がしかけます。その頑張りに触発された谷本選手も再び力走しますが、原田選手は8位入賞、谷本選手は11位に終わりました。

キャプテン 谷本七星選手(4年):
「合宿の疲労が残り、あまり調子よくない感じがして脚に力が入らなかったので、妥当な結果かなと思います。だけど、駅伝ということしか考えてないので、いま調子が悪くても駅伝までには絶対調子があがってくるので、自分とチームを信じてひたすら優勝だけを狙っていきたい」

決して納得できる結果ではなかったものの、駅伝に向けて前を向く谷本選手。強豪チームのキャプテンらしい強さが垣間見えました。

この試合をきっかけに、名古屋に戻ったチームは少しずつ変わり始めていました。故障で離脱していた米澤選手は、しっかりと走れるようになっています。心配されていた石松選手もチームに合流していました。

駅伝に向けて調子を上げてきた名城大学女子駅伝部。果たして前人未踏の8連覇を達成することができるのでしょうか。「全日本大学女子駅伝」は、10月27日(日)午前11時40分から中京テレビで放送。全力で応援しましょう!

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