「1日も早く元の生活へ…」毎年恒例のそば初打ち 被災地への思い込め奉納
厳かな雰囲気の中そばを打つ名人(写真=14日午前9時、福井市佐佳枝廼社)
福井市の佐佳枝廼社で新年恒例のそばの初打ちと奉納が行われました。五穀豊穣の願いを込める初打ちですが、今年は、被災地への祈りも込め、名人たちが厳かにそばを打っていました。(1月14日)
初打ちはふくいそば打ち愛好会が毎年実施していて、平安時代の狩衣と烏帽子を身に着けた後見人の進行で、名人4人がこね・延し・切りの順番でそばを打ちます。
県内産のそば粉の生地を厚さ2ミリまで延ばしたあと、細さが均等になるように切って仕上げ、出来上がったそばは愛好会のメンバーが本殿に奉納しました。
名人たちは、能登半島地震の被災者が1日でも早く元の生活が送れるようにとの願いも込めて、真剣な表情でそばを打ちました。
同会の田中高二会長は「元日から能登の方が地震で大変な状況になった。幸せはやってくると明るい気持ちになってもらえれば」と隣県の被災者たちに思いを馳せていました。
初打ちの後はそばの配布も行われ、200人分が配られたということです。